・はじめに・
これは『常夜国騎士譚RPG ドラクルージュ』の仮想卓ログ、#1です。
全部オレ状態なので、多少のぎこちなさはご容赦ください。
公式の基本ルールブックに掲載されているサンプルシナリオ『クーロンヌの獣』を改変し、後出のサプリメント『ヘレティカノワール』を適用しています。
・画像について・
キャラクターアイコンはぴくるーのメーカーで製作しました。
マップ画像はBOOTHで配布されていたものを使わせて頂きました。
記事の最後に、クレジットを表記しております。
†序の幕†
DR/プロンプター : ようこそ騎士達よ、そして騎士ならぬ者どもよ、麗しき夜の舞台へ!
此度の物語は、公式ルールブックに掲載されている『クーロンヌの獣』です。それぞれ、ハンドアウトについてどうぞ。
プレイヤーA : 私はPC2のハンドアウトを貰いました。
消えざる絆はカタリナ卿への【信】。推奨の道は領主か賢者だったのですが、後出のサプリメント『ヘレティカノワール』に掲載された僧正を選ばせて頂きました。
異端共に粛正あれ。
PC番号は一番若いですが、行動順は一番遅いです。
プレイヤーB : PC3を貰いました。
消えざる絆はカタリナ様への【主】。推奨されていたのは、近衛or遍歴。ですが、DR様と相談し、異端でも密使に限りお許しを頂きました。
本来は流浪であったものを、しばしの逗留を許し詩歌を拝聴してくださるカタリナ様に、恩を返したく思っています。
行動順は一番早いです。
アタクシ、僧正様に叱られないよう、精一杯頑張りますヨ。へへっ。
プレイヤーC : 貰ったハンドアウトはPC4だ。
消えざる絆はクーロンヌの獣へ【殺】。他二人と同じく、俺も改変を許して貰った。我が道は狩人。
俺は、ヤツを倒すためにここへ来た。
行動順は真ん中。
DR/プロンプター : それでは今宵も1つの騎士譚が幕を開ける。
・PC紹介・
PC1:”桎梏老”ジェローム・ベルトラム・フォン・ヘルズガルド
血統:ヘルズガルド 家門:吊るし輪
道:僧正 象徴:鉄槌
特徴:甘い体臭/美貌
原風景:間近の堕落 叙勲:生存者 年齢:25
叙勲後:修羅 騎士歴:24
逸話:†堕落者を討ち取ったり†
かつて民であった頃、忠誠を持って仕えた主が堕落し、城を崩し村を焼いた。辛くも生き残り叙勲を受けるが、それからというもの他者の善意を信じられず、どのような高名な騎士とて堕ちる時は堕ちるのだ、と自分に言い聞かせている。
堕落を憎み、夜獣や異端すらさげすむ。時には自ら脚を伸ばしてまで、それらを地獄へ封じに参ずる。
”粛清伯”アンドレアスの掲げる思想に傾倒し、アントワネット老と同じく、半ば狂気に足を踏み入れながら、清浄と真実を求める心こそが、彼を踏みとどまらせているのだ。
PC2:”無垢なる道化師”ストリガのアゼル
血統:ストリガ 道:密使
特徴:朗らかな歌声/隻眼
原罪:神童 年齢:13 受難:汚い仕事
近況:導く者 活動年:260
逸話:†もはや手段は問わず†
拝殿が擁する少年聖歌隊で美しき声を響かせていた。当時、僧正らに可愛がられており、ゆくゆくはこの拝殿を継ぐ僧正になるだろうと噂だった。
しかし、無垢なる少年は秘密の友人にその幼い故の高らかな歌声をこそ愛され、”永遠”を与えられた。
居場所をなくした少年は、様々に身をやつした。その年月はゆうに二百年を超えたが、少年の高らかな歌声だけは色あせなかった。
死に急いではいけない。我々の人生は長いのだから、苦も楽も、すべてを時間が押し流してゆく。
細部に心を痛める必要は無い。気楽に行こうじゃないか。
PC3:”根雪卿”ヴェルナー・マグダネル・フォン・ノスフェラス
血統:ノスフェラス 家門:大鎌
道:狩人 象徴:斧
特徴:常に影を感じさせる/やせぎす
原風景:氷の心 叙勲:ある夜の寝室 年齢:17
叙勲後:賢者の予言 騎士歴:36
逸話:†失われし愛を求め渡らん†
元来無口であったが、獣に村を襲われ親しい者たちを亡くしてから、心を閉ざした。
ノスフェラスの騎士に保護され、従者として取り立てられたが、いかに愛情を注がれようと、残酷な過去が彼の心に影を落とす。
叙勲後、しばし遍歴として旅を続けたが、ある晩賢者から予言を受け、自らの過去と決着を付けるため狩人の道を歩む。
彼の心は過去の悲しみにとらわれ、常にある種の【渇き】を感じている。未だ根雪は溶けず。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
貴卿らはカタリナ卿の城砦に向かい、クーロンヌの森を進んでいる。
紅き月光が木々の隙間に漏れる、妖精郷もかくやと思われる静謐な空気の中、わずかに居心地の悪い緊張感が漂っていた。
木の葉を踏む足音は3つ。二人の騎士に、一人の異端。
目指す場所が同じなら、道行きを共にすることもある。……互いに対する感情を隠せるかどうかはともかく。
「――…あいや、脚が動けば道はその身を目指す場所へ運ぶでしょう。それは唄を奏でても、口を閉ざし黙しても同じ事。ここは1つ、互いに自己紹介などいたしませんか?…此度、アタクシたちはカタリナ様の憂いを晴らさんとする、いわばお仲間!」
黒き羽根持つストリガは、手元にリュートを具現化し、ぱらん、とつま弾いた。しかし帰ってくるのは、それぞれの出方を窺うような沈黙だけ。
彼は咳払いをして、唄うように続ける。
「……えぇ、えぇ。訪ねておいて自ら名乗らぬは礼儀に悖る。まずはアタクシから――我が身は異端・ストリガ。名はアゼルと申します。本来は村から村、街から街を転々とする流浪の身。しかし、このクーロンヌの森があまりに美しく、また蠱惑的であるために、しばし留まることにしたのです。それに際し、この地を治めるカタリナ様より逗留の許可を得ました。なんと、御前で妖精達と詩歌を奏でることすら許してくださったのです。…あぁ、なんと心優しき白磁卿!アタクシは異端の我が身が恥ずかしいっ!」
よよよ、とわざとらしく泣き真似などすると、騎士の一人が嘲るように鼻で笑った。もう一人は相変わらずの無表情でまさに鉄面皮だ。
「…彼の白磁卿、心優しきお方なれど、なにやら心に憂いの霧が掛かっているご様子。時折心ここにあらず、という風に森を眺めているのでございます。――やはり騎士譚に色恋はつきもの。誰ぞ想い人でもあるのか、と聞いてみたところ……いやいや!これはまさしく、数ヶ月前!この森に現れた魔獣のため、心を痛めているのでございます!カタリナ様は優しく聡明ではありますが、武勇は今ひとつ持ち合わせぬお方。民が心惑わさぬよう、方々に働きかけている様ですが、原因を絶たねば卿の心は晴れず。――そこで、不詳このアタクシめは考えました!多大なる恩義に報いるため、一肌脱ごうじゃ無いか、と!思い立ったが吉日!すぐに城砦を飛び出し、騎士や異端を問わず、腕に自信がありそうな者たちに片っ端から声をかけたのでございます!」
「――…だが結局、誰も着いてこなかった」
鉄面皮の騎士が、冷ややかに呟いた。
「当然ですな。騎士はもとより、異端とてこのご時世に自ら騎士に関わろうとする者など居りますまい」
金髪の騎士も冗談めかして言って、口に微笑を浮かべる。
「まさに!まさにその通り!しかし、こうして一人で城砦に帰ることには成りましたが、お二人に出会えたことは行幸!……――まこと、異端とは無力な身の上で御座います。一人では恩ひとつ返せぬとは……」
アゼルは、反応があったことに気を良くして、さらに声を高くした。だが、それも次第に尻すぼみに消えていった。
「まぁ、しかし……よく回るお口ですねぇ。そんなにオシャベリがお好きですかぁ?」
紅月に映える金色の髪と人外のごとき美貌を備えた騎士――僧正が口を開く。一見すると物腰は柔らかく友好的に見えるが、その笑みには奇妙な威圧感を感じる。
「素直な方は好きですよ。それだけ全部喋ってくれれば、尋問の手間が省けそうだ」
形の良い唇が、にやりと弧を描き口角がつり上がる。
「ひっ……」
アゼルは思わず、蛇ににらまれたカエルの如く、息だけの悲鳴を上げた。
「ジェローム・ベルトラム・フォン・ヘルズガルド。お見知りおきを。――やはり1つだけ気に入らないのは、カタリナ卿が御身を城砦に入れた事ですね」
ジェロームと名乗った僧正は、一転して顔を曇らせた。
「全く変わっていない、すぐに他人を信じ気を許すところなど。いかに害意はなくとも、異端は異端。……あぁー、それとも武に弱いカタリナ卿に目を付けて、城に押し入ったのでは無いですか?」
僧正はアゼルと目を合わせず、そういってまた少し嗤った。
「あばーーーーー!!!違います違います!アタクシ、誓ってそんなことはしていません!!信じてください僧正様!!」
「はっ、どうだか」
「うぅ、じゅぅ…………」
「………………最近、一部の過激な僧正は無抵抗な異端までもを捉え、私刑まがいに粛清するらしいな。実に気分の悪い話しだ」
濡れ羽色の黒髪、長い前髪の間から覗く瞳は紫。あたかも、貴様もその類いか、と避難めいた視線がまるで射るようである。
「あははっ、それが何か?私も1つ聞いた話がありますよ。”ノスフェラスの騎士は、冥王軍を呼ぶ”と。もちろん、根も葉もない迷信ですがね。――貴卿の血統はすぐに見当が付いた。剣の柄に刻まれた紋章、その大鎌の意匠は、ノスフェラスの騎士がよく使うものだ。あぁ、呪わしき血統よ。第二次遍歴遠征などに望みをかけて、また堕落者を増やすのですか?」
「……」
「……ははぁ、アタクシ分かりましたよ。ジェローム卿は、嫌味を挟まねばオシャベリが出来ない、いわゆる口下手なのですね」
異端の言葉に、僧正は片眉をつり上げた。アゼルは、あははー、と脳天気に笑うものだから、思わず狩人が口を挟んだ。
「……ヘルズガルドの地獄を恐れるなら、少しは口を閉じた方が良い。言葉が過ぎれば、冗談では済まなくなるぞ」
「し、失礼致しました。――ところで、貴方様のお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「ヴェルナー。――…ヴェルナー・マグダネル・フォン・ノスフェラス。ジェローム老が言うように、呪われた血族の末席に座す者だ」
ヴェルナーが重々しい口調で名乗ったのを最後に、三人の間には再び痛いほどの沈黙が戻った。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
DR/プロンプター : 状況説明と自己紹介が済んだところで、PC間の[消えざる絆]を決めて貰います。
……ノワールが飛び交ってそうな予感がするけど。
プレイヤーA→ジェローム : これは私が悪いわ……(笑)
プレイヤーB→アゼル : キャラメイクの時、なんとなくやりたいことが分かったんで、ここは異端のほうが美味しい、って思ってたから、……全然大丈夫です!☆
と、いうことで、アタクシはお二人に【友】を取ります。
ジェローム : ノワールじゃない、だと……。あんなに嫌われるムーブしたのに。
プレイヤーB→ヴェルナー : 【怒】とかじゃなくていいのか?
アゼル : まぁ、アタクシの経歴から考えて「あー、こういうタイプね」って感じなので。
ヴェルナー : さすがは最年長だな。ローゼンブルク台頭リアタイ勢はちがうぜ。
俺は……アゼルに【憐】、ジェロームに【怒】を取る。
ジェローム : そうそう、やっぱりそういう感じだよね。
ヴェルナー : 貴卿はやりたいことがわかりやすくて助かる。
ジェローム : …私はアゼルに【侮】を、ヴェルナーには【憐】を取りますよ。
†戦の幕†
美しいは景色ばかり、三人が歩く道にはある種の気まずさが滞留している。それに耐えるように押し黙り、口を開く者はいなかった。
もはや清浄な空気を楽しむばかりか、と思われたが、狼の遠吠えをきっかけに、沈黙の種類が変わった。
これは「殺気」だ。
闇に沈む梢から、何者かがこちらに殺気を向けている。三人全員が、それを感じ取っていた。
「……囲まれているな」
誰からとも無く足を止め、周囲に鋭く視線を走らせる。
既に空気は殺気に満たされ、低いうなり声が聞こえてくる。
その中に1つ、一際昏く、凶暴な響きがあるのを、貴卿らは聞き逃さなかった。
そう、すぐ近くに真紅の魔獣…「クーロンヌの獣」が潜んでいるのだ。
騎士と異端は、具現化した自らの武器を手に構えた。
配置
庭園(林道)
狼×3(端役)
宮廷(湖の畔)
狼×3(端役)
クーロンヌの獣(存在点:15)
玉座(森の奥)
狼×3(端役)
DR/プロンプター : それでは騎士、並びに異端の配置をどうぞ。 初期状態で配置出来るのは、宮廷か庭園のどちらかになります。
ヴェルナー : 5年どころでは無いが、『5年ぶりだな……』
ということで、俺は宮廷。
ジェローム : 死せる餓狼の自由を。
冗談はさておき、私も同じく宮廷で。
アゼル : やっぱりヴェルナー卿は、「狩人(イェーガー)」ですから、多少はね?
アタクシは一歩下がって庭園に致します。
DR/プロンプター : 美しき騎士達には【喝采点】を、悍ましき異端には【畏怖点】を、それぞれ1点、そして全員に【抗う力】を2点を差し上げます。 それでは、良き旅を。
[ アゼル ] 畏怖点 : 0 → 1
[ ヴェルナー ] 喝采点 : 0 → 1
[ ジェローム ] 喝采点 : 0 → 1
†ラウンド1 開始†
†異端の手番†
[ アゼル ] 畏怖点 : 1 → 0
[行い]判定+畏怖点1点 5D6 > [ 1, 2, 3, 4, 5 ]
《星呑む黒翼天蓋》10/0-1/エリア
端役召喚(4体):この[端役]はノワールではなく【畏怖点(喝采点)】を1点与える。
使用出目:2.3.5 配置:宮廷エリア
《賞賛の声はなし》4/自身/自身
御身は畏怖点1点を獲得する。
使用出目:4
「小夜啼鳥よ、唄っておくれ。麗しき喝采を」
白魚の指は弦楽器をつま弾き、少年の唇は唄うように言の葉を紡いだ。
ヴェルナー : ちょっとまってこの端役、喝采点くれるの?優秀!?
でも端役の相殺があるから、狼をなんとかしなきゃ行けないな……。
アゼル : 悩ましいところで御座います。次ターンまで持てば良いけど……。
この2つの行いで、アタクシのターンは終わらせて頂きます。
狼の端役がいるエリアでのターンエンドとなりますので、獣へのノワールを1点得ますね。
[アゼル] 獣へのノワール⇒怒(1
†狩人の手番†
[ ヴェルナー ] 喝采点 : 1 → 0
[行い]判定+喝采点1点+渇き1点 5D6+1 > [ 4, 4, 6, 6, 6+1, 10 ] > [ 4, 4, 6, 6, 7, 10 ]
《騎士のたしなみ》4/0/他1
対象に1ノワールを与える。
使用出目:4 対象:狼
《我が名を知れ》4/自身/自身
貴卿は喝采点1点を獲得する。
使用出目:4
《いと重き咎の大鎌》12/0-1/他1体
対象にノワールを5点与える。貴卿は己へのノワールを2点得る。さらに【潤い】を1点減らすことで、この[行い]の[目標値]は「9」となる。
使用出目:6.6 対象:クーロンヌの獣
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 15 → 10
[ヴェルナー] 己へのノワール⇒怒(2 喝采点 : 0 → 1
《傷を刻め》5/0-1/他1体
刻印具現化:対象はラウンド終了時、またはこの[刻印具現化]が取り除かれたとき、己へのノワールを1点得る。
使用出目:7 対象:クーロンヌの獣
《侵蝕する凶気》9/0/他1体
対象にノワールを3点与える。さらに対象の持つ[〇〇具現化]を取り除いて良い。
使用出目:10 対象:クーロンヌの獣
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 10 → 7
「……あの惨劇から三十余年。俺は一日たりと、お前の姿を忘れたことは無かった。忌まわしき狼を引き連れて襲うその様、あの晩から1つも変わっていない!」
怒り。
それはまさに、怒りと言うほか無い。
剣の形をした怒り、人の形をした怒り。あまねく全ての感情が、その冷たき炎に焼き尽くされた後に残る、業怒の剣劇。
獣の鉤爪と剣の鋼が火花を散らすその刹那、クーロンヌの獣の瞳のその奥に、ひび割れた紋章を見る。
それはかつての騎士の証。歪み堕落した獣の証。
「――貴様っ…堕落者か!?」
ヴェルナー : この流れでパスを投げようと思う。俺のターンはこれで終わりにする。
アゼルが召喚してくれた端役と、狼が一匹[壁の華]に成ってしまうな。
アゼル : どうぞお気になさらず。アタクシの端役は囮とでも思ってください。
ジェローム : まだ7点も残ってるじゃ無いですか。このラウンドで決めるのは無理そうだな……。
先に、アゼルに相談したいんだけど、すごくもったいないことをしてもいい?
アゼル : ――あっ(察し)どうぞ!どうぞ!
†僧正の手番†
[行い]判定+喝采点1点(戦の幕・終の幕 6D6 > [ 1, 4, 4, 6, 6, 6, 10 ]
《汝、すでに償い難し》7/0-1/他1体
対象に現在の〔【存在点】の6分の1〕か〔得ている【渇き】と同数〕点のノワールを与える。
使用出目:1.6 対象:クーロンヌの獣 ノワール:2
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 7 → 5
ジェローム卿の獲物は鉄槌と、地獄の業火で焼かれたような赤黒い鉄鎖であった。
「堕落者か。やはりな……」
彼は呟くと、鉄鎖を繰り獣の手足を見事に縛り上げた。それは咎人の肌を焼き、振りほどこうとすれば尚絡みつく。
”桎梏老”の由縁、ここにあり。
クーロンヌの獣の遠吠えに似た悲痛な咆哮が轟く。
《真祖が怒りを知れ》14/0-1/エリア
対象エリアにいる【存在点】が5以下の[端役]を[壁の花]にする。
使用出目:10.4 対象:宮廷
《我が名を知れ》4/自身/自身
貴卿は喝采点1点を獲得する。
使用出目:4
「――…一歩下がって私たちに華を持たせているつもりでしょうが、それはただの臆病です。半端な助力など結構」
「……っ、ご、ごめんなさい!でも、アタクシはただ、ヨカレと…」
まさに手中の地獄。
魔獣の眷属である狼だけでなく、アゼルが呼んだ小夜啼鳥でさえ、絞り上げるような金切り声を最後に、燃えたぎる紅蓮の鎖に追い払われてしまった。
《騎士のたしなみ》4/0/他1
使用出目:6 対象:クーロンヌの獣
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 5 → 4
ジェローム : これでターンエンドにします。
このエリアに端役は存在しないので、ノワールは受けないし、【喝采点】ももらえなかったです。……ごめんね。
ヴェルナー : ヴィランを演じるって辛いんだな…。
†[脇役]の手番†
《獣のあぎと》3/0/他1体
対象にノワールを1点与える。
対象:ヴェルナー
《同族喰らい》4/0/他1体
対象にノワールを1点与える。また対象の【血統】が「ドラク」の時、貴卿は対象にノワールを2点与える。
対象:ジェローム
《堕落の証明》10/0/エリア
対象のエリアにいる任意の存在は己へのノワールを2点得る。
対象:宮廷
《肉裂く突進》5/0/他1体
貴卿が移動したときのみ使用可。対象にノワールを2点与える。
対象:ジェローム 移動:宮廷⇒玉座へ
ジェローム : 移動されるの痛いけど、演出的には美味しいですよね。どうします?
ヴェルナー : このエリアに[端役]は居ないし、俺たちはノワール受けずに移動出来るから、追いかけることはさほど苦しくないよな。
痛いといえば《堕落の証明》が一番痛い。
アゼル : それじゃあ、アタクシが[抗い判定]を振りましょう。
ジェローム : こちらは《同族喰らい》に抗い判定を。
ヴェルナー : 【抗う力】って譲渡できるんだったよな。アゼルに一点あげることはできる?
アゼル : あぁー、嬉しいでございます!ヴェルナー卿は優しいお方なのですね!
ヴェルナー : ……勘違いするな、お前のためじゃない。
目標値的に、余裕がありそうだから、ってだけだ。
ということで俺は、《獣のあぎと》に抗い判定を振る。
DR/プロンプター : では上から処理をしていきましょう。
ヴェルナー 抗い1点使用《獣のあぎと》 1D6 > [ 1 ] > 1 失敗
ヴェルナー : えっ?……いや、いやいやいや…己へのノワールをコストに無かったことにします。(震)
[ヴェルナー] 己へのノワール⇒怒(3 抗い1点使用 1D6 > [ 3 ] > 3 成功
ジェローム
抗い2点使用《同族喰らい》 2D6 > [ 2, 6 ] > 8 成功
アゼル 抗い3点使用《堕落の証明》
成功した場合、譲渡相手にルージュを1点与える。 3D6 > [ 2, 4, 6 ] > 12 成功
[ヴェルナー] アゼルへのルージュ⇒信(2
紅く燃えたぎる地獄の鎖へ、騎士の一太刀が投じられる。
あぁ血迷われたか、憎悪に心侵された狩人よ!
彼は血走った目でジェローム卿をにらみつけた。
「水を差すのは辞めろ。奴は俺の獲物だ。……これは俺の復讐だ!」
「強がるのはおやめなさい。結局最後は”地獄の守り手”がカタを付けることになるのです」
「気に入らぬ男だ――」
「騎士様方!」
アゼルの鋭い声で、二人の騎士は獣へ視線を戻した。
まさに今、鎖は軋みを上げ、獣の戒めが振りほどかれたところであった。そのままクーロンヌの堕落者は雄叫びをあげ、二人の騎士へと突進してくる。
[ジェローム] クーロンヌの獣へのノワール⇒怒(2
獣は、その恐ろしき爪と牙を振るったが、気高き騎士に傷一つ付けることなど――いや、その鉤爪は敬虔なる美しき僧正の頬をかすめ、真紅の血が憂う曲線を描いた。
ジェローム卿は、明らかな怒りを表情に滲ませ、鎖を操ったが獣の方が一歩早く、森の奥へと跳びすさった。
「お二人とも、あまり熱くなりすぎるのはよくありません!周りが見えなくなってしまいます。どうぞ、落ち着いて!ね?協力致しましょう、アタクシ達三人、あの獣を倒すため、力を合わせるのです」
アゼルの呼びかけもむなしく、狩人と僧正は先を争うようにして、獣を追い森の奥へ駆けた。
「はわわ~……先が思いやられますぅ~……」
†ラウンド1 終了†
刻印具現化:《傷を刻め》の効果により、クーロンヌの獣の存在点-1
伴奏:クーロンヌの獣へ【怒】 [ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 4 → 3
[ヴェルナー] 獣へのノワール⇒怒(2
[ジェローム] 獣へのノワール⇒怒(3
[アゼル] 獣へのノワール⇒怒(2
ジェローム : ヴェルナーのノワールが【渇き】そうで恐いな。
ヴェルナー : 獣へのノワールはまだ大丈夫。でも、正直言って別に乾いても良いかな、って思ってるよ。恩恵が美味しい。
ジェローム : こうやって騎士は乾いていくのだな、という気がする。戻ってきてくださいね。
DR/プロンプター : では…喝采点、並びに畏怖点、【抗う力】を獲得後、ラウンド2を始めます。
[ アゼル ] 畏怖点 : 1 → 2
[ ヴェルナー ] 喝采点 : 1 → 2
[ ジェローム ] 喝采点 : 1 → 2
†ラウンド2 開始†
†異端の手番†
アゼル : 満を持して宮廷へ移動。[端役]の居るエリアを出ましたので、クーロンヌの獣に対するノワールを得ます。
[ アゼル ] 畏怖点 : 2 → 1
[アゼル] 獣へのノワール⇒怒(3
[行い]判定+畏怖点1点 5D6 > [ 1, 1, 2, 2, 4, 10 ]
《星呑む黒翼天蓋》
使用出目:10 対象:玉座エリア
《群れなす鳥葬歌劇》9/1-2/エリア
対象のエリアにいる任意の存在にノワールを〔同じエリアにいる御身が[主]である[端役]÷2〕点与える。
使用出目:1.2.2.4 対象:玉座エリア・クーロンヌの獣
「夜闇に紛れる烏たちよ、お前たちの嘴の鋭きを見せておやりなさい!」
森の奥へ退かんとしている獣の背を追いかけるように、無数の鳥たちが襲いかかり、その肉を啄んでゆく。
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 3 → 1
アゼル : 以上でターンエンドです。宮廷エリアには[端役]が居ないので、ノワールはナシですね。
ヴェルナー : じゃあ遠慮無く、戦の幕の最後は決めさせて貰う。 まず玉座へ移動。喝采点は温存して……。
†狩人の手番†
[行い]判定+渇き1点 4D6+1 > [ 5, 6, 6, 6+1, 10 ] > [ 5, 6, 6, 7, 10 ]
《我が名を知れ》
使用出目:4
《侵蝕する凶気》9/0/他1体
使用出目:10 対象:クーロンヌの獣
[ クーロンヌの獣 ] 存在点 : 1 → 0
[ ヴェルナー ] 喝采点 : 2 → 3
狩人は森を駆ける。鳥たちを追い払いながら退いていく獣を追って。
しかし地の利は向こうにあり。ここは獣たちの縄張り。徒で追いつけるはずも無い。
”根雪卿”は己の剣を槍のように掴み、思い切り投げ放つ。まさしくそれは獣の腹に深く突き立った。それでも奴は足を止めず、木々に飛び移りながら、森の暗がりへ消えて行くのだった。
「――……っ!」
「やれやれ、逃げられてしまいましたか……。仕方がありませんね。なにぶん、森の中では彼らに利がある。悔しいは悔しいですが、こればかりは仕方ない。切り替えていきましょう」
ジェローム卿は多少の苦々しさを滲ませため息を吐いたが、変わらず飄々とした態度でへらりと笑みを見せた。
「そうですね。一晩中あの獣を探して森の中を彷徨うわけにも行きませんから。やはりひとまず、カタリナ様の居城へ。彼の者が本当に堕落者なのだとしたら、領主としてなにか事情を知っているかもしれません。……獲物を仕留めるためにも、情報を集めることは肝要かと」
ヴェルナー卿は、しばし激情をかみ殺すように目を伏せてから、ゆっくり頷いた。
それぞれがきびすを返し、カタリナ卿の城砦へ足を向ける間も、狩人は口惜しそうに、獲物が散っていった梢の暗がりを睨み付けていた。
DR/プロンプター : それでは、[脇役]が壁の華になったので、全員潤いを一点獲得です。どうぞ。
[ アゼル ] 潤い : 0 → 1
[ ヴェルナー ] 潤い : 0 → 1
[ ジェローム ] 潤い : 0 → 1
†幕間†
任意のルージュorノワールを ±1 してもよい。
アゼル : アタクシは、ヴェルナー卿に【信】を取ります。
ジェローム卿も悪くは無いのですが、柔和な態度の割りに、ちょっとやることが恐ろしく……。
ヴェルナー : 美味しいので、己へのノワールはこのままにしておく。
ジェローム卿にルージュを取った方が良いことは分かっているが、RPの都合上、引けなくなってしまったな。
…アゼルへ【信】を。奴は信頼に足る。
ジェローム : 分かっちゃ居るがなかなか異端へのルージュが取れない。
うーむ……。ヴェルナー卿へ【侮】のノワールを取ります。これだから功を焦るノスフェラスは。
ヴェルナー : お前は、この世の全てが敵なのか?
・エンドクレジット・
ジェローム……我流男青年
ヴェルナー……Ryon式おとこのこ
アゼル……色んなタイプの男の子
マップ……blankcube様製作 https://booth.pm/ja/items/3766928