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【逆転計略TRPG天才軍師になろう】泣いて馬謖を斬ってみた ※このログには中国史及び三国志の要素は欠片も含まれておりません※【プレイログ/前編】

・はじめに・

 こちらは『逆転計略TRPG 天才軍師になろう』の仮想卓ログです。こちらは”前編”になります。後編は後ほど……。
 比較的新しく、初めてやるシステムなので、多少のぎこちなさはご容赦ください。
 ・画像について・
  キャラクターアイコンについては、ぴくるーのメーカーで製作しました。
  そのほか、様々な配布画像をお借りしたので、記事の最後にクレジットを記載しております。

・プロローグ・

GM/プロンプター : 二人は、「天才軍師」と聞いて、何を思い浮かべますか。
PL1 : パリピ。
PL2 : 『ドリフターズ』のおじいちゃんたち。
GM/プロンプター : なんか違う気もするけど、間違ってはないのでよしとします。

 古今東西、様々な歴史の中で登場し、フィクションで描かれる「天才軍師」。
 今回のゲームはそんな「天才軍師」と「戦略級英傑」となって、祖国の窮地を救うのがコンセプト。
 その名も『逆転計略TRPG天才軍師になろう』。
 冒険企画局/平野累次様制作の、新作TRPG。

PL1 : 『フタリソウサ』と同じ人だね。
 【天才】というキャラクター要素をルールに落とし込んで、シンプルかつエモーショナルに演出するシステム、という感じなのかな?
PL2 : そして今回はファンタジー世界の軍記物、と。
GM/プロンプター : その通り。やってみたい軍師、英傑など、ありますか?
PL2 : はい!
 私、ディズニー映画の『ムーラン』みたいな、男装女傑をやりたい!
 詳細はまだ考えてませーん!
PL1 : 私は……勝つことしか考えていない薄情者に見えて、実はすごく良い奴をやりたいです。
GM/プロンプター : それぞれイメージが出来たところで、ルールブック見ながらキャラクターを作って来てください。
 行ってらっしゃい!
二人 : おっけー。

――――――――――――――――――

GM/プロンプター : 自己紹介。
 では、「天才軍師」からどうぞ。

PL1→イェルク : 名前はイェルク・ナタ。
 一応第2王子だけど、側室の子だから、扱いはあまり良くないみたい。
 本人の性格もあって、周りからは「兵を使い捨てる」タイプの軍師だと思われてそう。
 特徴的な装備は「不可思議なタロットカード」。ゲームのルール上、カードを扱う印象が強かったから、キャラクターにも持たせてみた。

【天才軍師】軍師レベル:100
 名前:イェルク・ナタ 性別:男
 スキル:『逆転計略』『防衛戦の達人』
 技能:《天気》《悪行》《隠密》《防衛》《地形》《口車》
 特徴的な装備:不可思議なタロットカード
 ・関係・
  アドニス→「知り合ったばかりでよく分からない」

PL2 : 「兵を使い捨てる」タイプの軍師に見えるのに、実際は『防衛戦の達人』なんだ。かっこいいね。
イェルク : 『っぽい』でしょ。

GM/プロンプター : それでは次、「戦略級英傑」の自己紹介を。
PL2→アドニス : 名前はアドニス。
 エルフ戦争を生き残った神将の末裔で、一国の王女だったが、権力に目がくらんだ家臣に裏切られ国を追われることになったんです。生きていると知れたら、追っ手が掛かると思い、身分と性別を偽る事に。
 本当の名前はアネモネ・ヴァルラモヴナ・レヴァンタン。信頼できる仲間を得て、いつか祖国を取り戻す日を夢見ている男装女傑です。
イェルク : 二週間前から考えてました、みたいな勢いの設定来た。それ、俺は知ってるの?
アドニス : もちろんまだ明かしてないよ。この国の国王にもね。旅の騎士としてこの国に立ち寄り、身を寄せた。…ということになってる。
 クラスはカリスマ。この血に刻まれたオーラが人を奮い立たせるんだよ。
 特徴的な装備は「魔法のカンテラ」。緑がかった蒼い炎が点っている。将の階級を頂いた時に、国王から下賜された品で、持ち主の気質により色が変わるんだ。

【戦略級英傑】英傑レベル:1
 名前:アドニス(アネモネ・ヴァルラモヴナ・レヴァンタン)
 性別:男(女) クラス:カリスマ
 スキル:『一騎当千』『親衛隊』
 技能:《統率》《騎乗》《体力》《突破》《戦技》《生活》
 特徴的な装備:青緑色の炎が点るカンテラ
 ・関係・
  イェルク→「想い人」

イェルク : 王女様だったのに、技能、アグレッシブすぎないか?
アドニス : やってしまえば、出来てしまう。そう、神将の血を引いているのでね。
イェルク : オッ、ソウカ。

GM/プロンプター : では、二人が所属している国を紹介してください。

イェルク : 【節義の国】という。
 海があって、山があって、他には何もない横浜みたいなところだ。
アドニス : 横浜言うな。
 帝国領に近く、海に面しているんだ。
イェルク : 港町はかなり賑わっていて、毎朝新鮮な魚が市に売り出されてるよ。
アドニス : 輸出入と漁業によって発展した国家と言っても過言じゃないだろうね。
イェルク : その反面、海の賊や山の民に頭を悩ませることも多い印象だ。だからこそ、守りに秀でた場所は人が集まりやすい。建築術も防衛に主眼が置かれている。
アドニス : そんな国の中でも、さらに防衛戦に特化した天才軍師がいる首都。これは鉄壁の王城と言わざるを得ない。
イェルク : それな。

GM/プロンプター : じゃあ、お互いの関係を決めて行こうか。
 これは一方的な感情だから、主観とかフィーリングで決めて良いよ。
イェルク : 俺は表の中から、『知り合ったばかりでよくわからない』を選ばせて貰う。
 感覚としては、他の兵士や英傑たちと変わらないイメージ。
アドニス : 私は、実は既に決めているんだ。
 『想い人』にしようと思う。
イェルク : 韓ドラの宮廷モノみたいになってきたな。
アドニス : イメージとしては、シェイクスピアの『十二夜』かな。
イェルク : そっちだったか。

――――――――――――――――――

GM/プロンプター : 普段君たちは何をやっているの?
イェルク : また漠然としてるな。
アドニス : もう少しフック欲しいね。
GM/プロンプター : それでは……。

 節義の国には、長く大雨が続いており、国の重鎮たちはその対処に追われていた。

アドニス : あれっ。これもうセッション始まってる?
イェルク : どうもそのようだ…。
 とりあえず平時表振ってから考えよう。

 イェルク : d66 > 12 『内政の改革を進めている』
 アドニス : d66 > 45 『自分たちが置かれている状況を再確認する』

イェルク : 国内外の事柄を、国王を交えて報告する定例会議が開かれている、というのはどうだ。こう…円卓を囲んでね。
 自分が気になっている法令に関して、それとなく議題に乗せようとしている。
アドニス : 内乱まっただ中の帝国と近いこともあって、いつ巻き込まれてもおかしくないと、関心を持ってみんなの報告を聴いているよ。
 それに、自分が元々いた国のことも。その後どうなったか知りたいからね。

GM/プロンプター : では地方を治めている男爵から、長雨に乗じて山賊が村々を荒らしている、と報告があります。
 この国の役人達にとっても、山賊グループは悩みの種です。数が多く、山々の至る所に拠点があるので、その場しのぎの対策では埒が明きません。
 結局この日の会議も、どうしたものか、と頭を悩ませるだけで終わってしまいました。

イェルク : それをなんとかするのが、俺たちってわけだ。
アドニス : 腕が鳴りますね。
GM/プロンプター : 腕は存分に鳴っていただいて。

 数日後、第一王子――イェルクの兄率いる本軍は、地方への遠征準備を整えていた。
「イェルク、くれぐれも留守は任せたぞ。例の事も手はず通りに」

イェルク : 何のことか全く分からないけど、”天才軍師”としては「滞りなく」と応えておこう。

「全ては俺の手の平の上であること、ご覧に入れてさしあげますよ」
 こうして、霧雨が降る中、王都に二軍を残して本軍は出立した。

[ イェルク ] 計略PT : 6

――――――――――――――――――

・状況開始フェイズ・

 節義の国の首都が、山賊団に包囲されている。
 イェルクとアドニスは、避難してきた民と共に、居城にて立てこもり、徐々に狭まっている包囲網をみていた。
 現在、主力となる軍隊は遠征しており、戦えるのはアドニスを筆頭に少数精鋭の二軍だけ。
 幸いなことにイェルクの采配で、賊が電撃的な進行を行う直前に避難を完了出来たため、まだ民に直接的な危害は加えられていない。しかし、長く続いた大雨の後、自分たちの土地が山賊に荒らされているのでは、と民達に不安が広がっている。

GM/プロンプター : これをどうぞ(イェルクにそっとメモを渡す)
イェルク : はい。
 …はい、分かりました。
アドニス : 何が書いてあったんだい?
イェルク : 言っただろう、全ては俺の手の平の上だと。
アドニス : なんかこの人、急に軍師面してきた。
 しかし、最初からクライマックスだな。
 僕には何か渡すモノないんですか?
GM/プロンプター : こちらをどうぞ。これは『軍師への信頼』カードです。後で書き込んで貰うので、今はまだそのまま置いておいてください。
アドニス : ほう…、了解しました。

GM/プロンプター : イェルクのほうは、この時点でやりたいことは何かある?
イェルク : アドニスを呼びつけて「民の不安を払拭するように何か話してくれ」って言ってみよう。カリスマなら、演説とかしてみて。
アドニス : 芸人みたいな無茶ぶりだな。
GM/プロンプター : それなら《統率》で判定をしてください。
 技能を持ってなければ2d6、取得している技能であれば2d10を振ってください。4以上の出目が一つでもあれば成功だよ。
アドニス : 技能は持っているから…

《統率》 2b10>=4 > 9 , 4 成功数2

GM/プロンプター : お見事。
 民達はなんとか落ち着き、兵士達も士気を取り戻しました。
 もう少し描写を続けるね。

 そんな中、「オパール」という青年が動ける避難民を集めて「自分たちも戦えるので、使ってやって欲しい」と申し出た。
「偵察ぐらいなら、俺たちでも出来ます!やらせてください!」
 祖国を思うためか、彼は泣きながら進言した。
 

GM/プロンプター : (イェルクにそっとメモを渡す)
イェルク : いただきました。……なるほど。状況が見えてきたね。
 彼を快く迎え入れるよ。
「今は厳しい時期だ。人手は多いほどいい」
 アドニスに、オパール達に仕事を教えるよう言いつけます。

アドニス : 「僕が教育役かい?確かに、殆どが素人のようだけど、そうたいした仕事をさせるわけでも……」
イェルク : 顔を寄せて声を低めて言おう。
「お前、奴らの動向をよく見ておけ。おかしな事があったら逐一知らせろ」
アドニス : 「ん?それじゃあまるで、有志の彼らを疑うようじゃあないか」
イェルク : 「分からないか?……奴らは、こちらの内情を探るために、敵方が送り込んできた間者だ」
アドニス : 「っ!?」
 驚いて大きな声が出そうになったのを、あわてて両手で口を塞ぎます。
イェルク : 「あまりよそよそしい態度を取ると感づかれる、上手くやれ。――あれは使える」
アドニス : 「…了解した!」

GM/プロンプター : さて、ここで「天才カード1」をイェルクに差し上げます。
 これにはある程度、シナリオの筋書きが書いてあって、色んなことが分かるようになってる。『フタリソウサ』で言うところの、「知ってたカード」だね。
イェルク : それでは拝見……。

――――――――――――――――――

・活動フェイズ・

・計略活動・

GM/プロンプター : 天才カードには、既に策が書いてあります。しかしコレは”まだ”天才軍師の頭の中にしかないものです。これをカードごとに”実行段階”にしていくのが「計略活動」です。
 今回は天才カード二枚のシナリオなので、「計略活動」も2回続けて行います。
イェルク : このカードに書いてあることを実行出来るようにすればいいわけだろ。
アドニス : すごく気になるんだよな、そのカードの中身が。

イェルク : 物見台から東門を見下ろして、
「俺の読みでは、決戦はここ――東門だ。隙を作るため、オパール達をここの守りにつかせる」
アドニス : 「なるほど、そういうことか。あえて門の中まで誘い込むんだな」
イェルク : ひとつ頷いて
「密偵として俺の部下も1人つけるが、奴らの動きを牽制するための目立つ見張りが欲しい」
アドニス : 「それが僕か。しかし、嘘をつくのが苦手なんだが…ぼろを出さないか心配だな」
イェルク : 「なに、普段通りにしていれば良い。堂々としていれば、嘘も誠のように見えてくるものだ」
アドニス : 「…わかった、任せてくれ!」

イェルク : といったところで、判定をして貰おうと思う。
 「計略活動」では、誰に何を判定させるか、軍師が決めるんだよな。
GM/プロンプター : その認識で大丈夫です。
イェルク : それじゃあ、アドニスに《統率》で振って貰う。
アドニス : 《統率》なら有利持ってるからな。

《統率》 2b10>=4 > 1 , 5 成功数1

アドニス : うっ。
 成功はしたけど、1のファンブルだ。
GM/プロンプター : 成功かつファンブル。
 計画自体は滞りなく進みますが、予定外のことが起こってしまったようです。軍師はイレギュラーカードを一枚引いてください。
イェルク : 引きました。
 四枚になったら、一枚開けるんだっけ。了解した。
アドニス : うぅ…ごめんよ。やっぱり、嘘をつくのは下手だったらしい。
イェルク : そんなで今までよく正体を隠していられたな。
 ……こんなところでシーンを切ろうと思う。

[ イェルク ] 計略PT : 6 → 7

――――――――――――――――――

・マスターシーン「山賊達の宴」・

 節義の国、首都。その目と鼻の先。
 山賊達は、占拠したばかりの砦に我が物顔で居座り、連日守備の堅い都に睨みをきかせていた。
 頭領のグレンは、広間で仲間達と大声で喋っていたが、若い男――オパールが部屋に入ってくると、ぐっと口をつぐみ太い眉をつり上げ緊張感のある表情を作った。
 この大男は大の暴れ者で、一度機嫌を損ねると相手が仲間でも容赦なくコテンパンにされる。
「戻ったか」
「はい、お頭。……やつら俺のことをすっかり仲間だと信じ込んでまさァ。こいつぁ作戦勝ちですね」
「よくやった、お前のおかげで楽が出来そうだ。褒美は弾んでやろう」
「ありがてぇ!」
 グレンは腹を揺らして笑った。
「奴らの手勢の数を知ってるか?たったの二百ぽっちよ!主力は全員遠征に出て、しばらくは帰らねぇ。その間にあの城を落として、持ってるもんを根こそぎ奪っちまえば良いのさ。金銀財宝…特に国宝だと言う『エメラルドの炎』とやらをな」
 頭が上機嫌なのを良いことに、周りに座った悪漢達も口々に騒ぎ下品に嗤った。
 王城に隠された『エメラルドの炎』。グレンの一番の目的はこの宝玉だ。
「しかし、あいつらまだまだ粘るつもりですぜ。時間を食っちまうんじゃ」
「馬鹿抜かせ。そういうときのための、とっておきよ」
「例の、”竜の揺り籠”って奴らが寄越した…隷属竜のことですかい」
「おうとも!何を考えてるか分からねぇ胡散臭い奴らだったが、利用できるならなんだって構わねぇ。竜もよくしつけられてて、扱いも簡単なもんだ」
 出城の庭には、巨大な鉄の檻がしつらえられ、月明かりに照らされて影を落としている。その暗がりの中に、ぎょろり、と意志宿らぬ目玉が瞬きした。
「野郎共、決行は明日だ!明日、総攻撃を仕掛けるぞ!」
 頭領の胴間声に、賊共は沸き立った。
 しかし男達は気づかない。広間の外では、一人の密偵が耳をそばだてている事に……。

――――――――――――――――――

アドニス : 『エメラルドの炎』?宝玉?
 この城にそんなモノがあるなんて、初耳だなぁ……。
イェルク : 俺は初耳じゃない。
アドニス : ははっ、ムカつく。

GM/プロンプター : マスターシーンのやりとりの後、すぐにイェルクの元に伝令が走り、決戦は明日であることが分かります。
 【計略PT】を+3してください。
 そして、天才カード2をお渡しします。

[ イェルク ] 計略PT : 7 → 10

イェルク : カード、受け取りました。
 ……あぁ、なるほど。どうしたもんかな。
アドニス : 何か難しお題だったのか?手伝えることはあるか?
イェルク : いや、どう表現するか迷っただけ。まぁ、天才軍師だから、なんとかなります。

――――――――――――――――――

・活動フェイズ・

・二度目の計略活動・

 場所は北の大橋。何人かの男達が橋の上で作業をしている。  イェルクは河岸からそれを眺めて、時折指示などを出していた。

アドニス : そこへやって来て
「決戦は明日だと聞いた」
イェルク : 「そうか」
アドニス : 「いや、『そうか』じゃなくて。向こうは竜なんてものをけしかけてくるんだろう。本当に大丈夫なんだろうか?」
イェルク : 「言っておくが、俺は勝てる戦しかしない主義だ。策はもう動き出している」
アドニス : 「策?」
イェルク : 「やつら、竜なんて嵩張るもの、どうやって運ぶと思う?あの砦からの陸路ではまず間に合わないし、空を飛ばすにしても奴らは竜騎術を持たない」
アドニス : 「どうやって……あっ、もしかして『川』か?」
イェルク : 「ご名答。砦から首都内部まで、物資運搬用に川が流れている」
 ここで近隣の周辺地図を広げて、砦と首都までを繋ぐ川を指でなぞる。
「街に入ると、運河はいくつかに枝分かれするが、一番太い川の流れは、必ずここ――この大橋を通る」
アドニス : 「来るのが分かっているなら、足止めしてやろうってことだな。…しかし、住民は避難しているとはいえ、こんな建物の傍で竜が暴れたら被害は免れないぞ?」
イェルク : 「それも心配はいらない」
アドニス : 「???」
 頭に疑問符を浮かべて、顔をのぞき込みます。
イェルク : 「やつらの使う船は、粗悪品だからな」
 一瞬、口角を上げてニヤリとしてみせる。

イェルク : ここでシーンを切って、判定を挟もう。成功したらもう1シーンください。
 今回判定するのは俺で、使用技能は《悪行》。

《悪行》2b10>=4 2 , 7 成功数1

 現在山賊達が根城にしている砦での出来事。
 砦が占領される二日前の宵。霧がふいたような雨の中、運河に一艘の船と桟橋には一人の男。
「軍師殿、お待ち申し上げておりました。言われたとおり、船に細工を」
 男は、桟橋を渡ってくるもう一人の人影に声をかけた。
 歳経た男の背は曲がり、声もしわがれていた。
「雨の中作業させて済まんな。駄賃に取っておけ」
 背の曲がった船大工が、投げ渡された金貨を懐に仕舞うのと同時に、どこか遠くの方で大きな音が響いた。
「ぁあ、くわばらくわばら……。襲撃した村に誰も居ないってんで、やつら腹いせに建物をああして、壊していくんでさ」
「今は好きにやらせておけ。そのうち、パンも買えないような賃金で自ら修理させてやる。――……この砦も、じきに襲われるだろう。約束通り、すぐに降伏し明け渡せよ。絶対に戦おうとはするな」
「委細承知しております。もう女子供は避難を済ませました。我々も言われたとおりに逃げますので、ご心配なく」
「ではまた王都で会おう」
「かしこまりました」

――――――――――――――――――

アドニス : ……なんでこれ悪行で振った!?
イェルク : 個人的に『船に細工をする』のは悪行判定かなって。
アドニス : なんだよ、思ったより良い奴じゃん!
 言いふらしたい!…けどこれ、イェルクの『良い奴』エピって、絶妙に人目に付かなそう。
イェルク : 本人としては、利他的な行いというより、勝利のためにやってることだから、善人判定を貰うともやもやする。
アドニス : なるほど、そういうキャラクターなんだね。
イェルク : こんなところで、2枚目のカードも実行段階に出来たんじゃない?
GM/プロンプター : はい、それでは物語を佳境にさしかけましょう。

[ イェルク ] 計略PT : 10 → 11

――――――――――――――――――

・マスターシーン「オパールの裏切り」・

 イェルクの執務室へ、慌てた様子の文官がやってきた。息を切らし現状を伝える書状を握りしめて扉を開ける。
「た、大変です!兵舎の武器庫や食料庫に何者かが侵入しました!倉庫の中はめちゃくちゃです!」
「なんだそんなことか。……だが放置すれば士気に関わるな。アドニスを見に行かせろ」
「アドニス殿はすでに現場に!」
「だったらそう騒ぐことはない。なんだかんだ言って、あいつは上手くやるさ」

  時を同じくして、兵舎の食料庫。
 冬に備えて蓄えてあった麦の穂が、アドニスの靴先に転がった。
 備蓄の袋が破かれ、中から果物や粉がこぼれている。

アドニス : 「…なんだこの粗末な妨害工作は。すぐに代わりの袋を用意してくれ。――武器庫の方はどうなっている?」
部下(GM/プロンプター) : 「はっ、弓の弦がすべて裁たれ、火薬類に水が。さすがに剣は持ち出せなかったとみえ、すべて無事です」
アドニス : 「飛び道具がやられたか……」

GM/プロンプター : ここで、PCのどちらかが好きな技能で判定を行ってください。
イェルク : ここはアドニスに振って欲しいな。《統率》でばしっとカリスマなとこ見せてよ。
アドニス : 緊張するなぁ……。

《統率》 2b10>=4 9 , 2 成功数1

「皆、武器を持て。戦の支度をしよう」
 設備復旧のため指示を出した後、自分に付いてきてくれる兵士達へ、静かに呼びかける。
 彼らは不安げに顔を見合せ「しかし…」と言い淀む。向こうの数は優に六百から七百。対するこちらは三百弱。数は向こうが圧倒的だ。気圧されるのもわかる。
 しかし、この場でこそ言わなければならない。
「案ずるな、これは勝てる戦だ。相手の士気は低い。――それに、我らが軍師殿には秘策がおありのようだからな」
 例えそれが虚勢でも、飛び込まなければならない、その”策”とやらに。
「……さぁ、剣を持て!戦の支度をしよう!」
 アドニスの言葉に呼応するように、兵士達は口々に声を上げた。

GM/プロンプター : それでは【戦略PT】を3点獲得、【イレギュラー】を一枚引いてください。
イェルク : はい、引きましたー。

[ イェルク ] 計略PT : 11 → 14

―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ☛ to be continued

・エンドクレジット・

 キャラアイコン
  イェルク…ロン毛の男メーカー
  アドニス…トコトコ王国
 
 カード背面画像
  淫魔のピッピ/ピッピカブー様
   Twitter:https://twitter.com/Pippika_boo
   YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCqI91KcoZLi8qCRWOCTF4Hg
  魔電星ストア様
   BOOTH:https://booth.pm/ja/items/4584351

 タロットカード素材
  家猫様
   pixiv:https://www.pixiv.net/artworks/71664018

 チェスコマ素材
  えす家様
   BOOTH:https://booth.pm/ja/items/3484036

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