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【ストラトシャウト】ただ一つの栄光【仮想卓】

・はじめに・

 こちらは『青春バンドTRPG ストラトシャウト』の仮想卓になります。
 すべてお一人様で回しているので、多少のぎこちなさはご容赦ください。
 ここ、処理ミスかな? と思ったそこの貴方、コメントでそっと教えてください。
・画像について・
 キャラクターアイコンは、Picrewのメーカーで作ったものを使わせていただいています。
 マップはBOOTHで頒布されているものをお借りしました。
 どちらも、記事の最後にURLを記載させて頂きます。
・楽曲・
 『ストラトシャウト』はシステム上、楽曲の歌詞を使って物語を紡ぐことになります。今回は既存楽曲、BUMP OF CHICKENの「オンリー ロンリー グローリー」の歌詞をお借りしました。
 こちらも、記事の最後で公式YouTube動画のURLを張っておきます。
 余談ですが、私の一番好きなバンプは「才悩人応援歌」です。

イカれたバンドメンバーの紹介

GM/プロンプター : バンドやろうぜ!
 ということで、今回やるのは『青春バンドTRPG ストラトシャウト』です。
 発起人から自己紹介をどうぞ。

名前:音無ダイスケ 年齢:16歳 性別:
作戦:エモーション 経緯:憧れ 楽器種:ベース
スキル:隙殺
特技:《仲間》《手》《武器》《楽しい》《出会う》《恋愛》
好きなバンプ:プレゼント

Ba.ダイスケ : ベースの音無ダイスケ!
 ヴォーカルの勇とは幼なじみで、中学に上がったときに初めて二人で自分の楽器を買ったんだ。
 父さんがライブハウスのプロスタッフで、よく仕事に連れて行ってもらった。そのたび、スタッフ専用の”一番良い席”で色んなバンドチームを見てきた。だからこそ、勇の声をあのステージの上で聞きたいと思ったんだ。
 作戦はもちろん、エモーション!

名前:鳴神 勇 年齢:16歳 性別:
作戦:エモーション 経緯:天才
楽器種:ギターヴォーカル スキル:天唱
特技:《家族》《心臓》《季節》《高鳴り》《歌う》《孤独》
好きなバンプ:ファイター

Vo.勇 : アタシはギターヴォーカルの鳴神勇。
 母が元演歌歌手で、今は小さいカラオケスナックをやってる。普通の女の子らしくないって、学校では浮いてたけど、歌だけはいつもアタシの側にあった。
 ダイスケに誘われて楽器を始めたけど、二人だけじゃデュオだろ、って言ったら翌週にはナツキを連れてきてた。ダイスケの”出会い力”にはいつも驚かされてる。
 作戦はエモーションにしたぜ。

名前:野上 ナツキ 年齢:16歳 性別:
作戦:テクニック 経緯:逃避 楽器種:キーボード
スキル:軽階
特技:《世界》《頭》《町》《期待》《笑う》《本性》
好きなバンプ:ラストワン

Key.ナツキ : それで、僕がキーボードの野上ナツキ。
 クラスの仲いい数人で集まって、駅ピアノで遊んでたらダイスケに声をかけられたんだ。楽しそうだったからそのままバンドに加入しちゃった。
 ウチは音楽一家で、両親とも音楽家のクラシック至上主義。だけど僕はポップやロックの方が好きだな。
 実はバンド組んでること、両親には内緒なんだ。
 作戦はテクニックにした。エモーション全振り二人の手綱をとらなきゃいけないからね。

GM/プロンプター : リーダーは誰ですか?
Key.ナツキ : ダイスケだろうな。
Vo.勇 : そうだね。
Ba.ダイスケ : おっ、そうかな? ありがとう!
 じゃあ、俺がリーダーをやらせて貰うな。
GM/プロンプター : では、バンド名を教えてください。
Vo.勇 : BPM150と書いて、『ハートビート』
GM/プロンプター : 随分アップテンポな鼓動ですね。
Ba.ダイスケ : 俺たちの心臓はいつだって駆け足!
Key.ナツキ : 衝突を恐れないイノシシだけが居るバンドですよ、まったく。

イントロフェイズ

 あなたたちは私立青ヶ音高校の一年生。思い思いの理由で軽音部に所属した同じバンドのメンバーです。
 初ライブが迫ると同時に、顧問の芦屋マモルから「今は二年の部員がいないから、今年の三年が卒業したら軽音部はお前ら三人になっちまう。そうなったら廃部だろう」と告げられます。
 ダイスケにはもう一人、バンドに誘いたい知り合いがいるようですが……。

Ba.ダイスケ : あれっ俺?
GM/プロンプター : 今回のターゲットは、鼓リョウという少年。
 あなたたちと同い年で、中二の終わりまで吹奏楽部に所属しパーカッションを担当していました。
 高校に入ってすぐに一度誘ったのですが、いまいち乗り気ではなく、「人と音楽をやる気になれない」と断られています。
 ダイスケは、彼との初期絆を獲得してください。
Ba.ダイスケ : パーカッションってことは、ドラムだ。
 吹部の発表会で見たドラムソロがめちゃめちゃかっこよかった、とかだろうか。
 感情表振ってみるな。

 感情表(P183)(5) > 尊敬/劣等感

Ba.ダイスケ : これは尊敬だな! 自分はドラム出来ないから、すげぇ!! って気持ちでいっぱいなんだ。
 でも断り方が気になるなぁ。なんというか、放っておけない感じだ。
 [ Ba.ダイスケ ] 【絆】リョウ【尊敬】 : 0 → 1

Vo.勇 : 流れで言えば、アタシもリョウのことは知ってて良いかな。
 初期絆獲得判定してみてもいい?
GM/プロンプター : どうぞ。
Vo.勇 : 判定特技は、逆境の《孤独》を使うぜ。

(判定:孤独) [2,6] 8 > 成功
 感情表(P183)(5) > 尊敬/劣等感

Vo.勇 : こっちも尊敬か。
 これは相当上手いな。
 [ Vo.勇 ] 【絆】リョウ【尊敬】 : 0 → 1

Key.ナツキ : 僕は後入りだから、初期絆はなくて良いかな。フラットな視点でターゲットを観察しようと思うよ。
Ba.ダイスケ : それじゃあシーンとしては、芦屋先生に「このままじゃ廃部だぞ」って脅された後、二人にリョウ話をする感じかな。
「1回断られてるから、やってくれるかわかんないんだけどさ」
Vo.勇 : 「アタシも、ドラムならリョウだと思ってた。もう一回誘う価値はあるよ」
Key.ナツキ : 「よく知らないけど、その鼓リョウって人、上手いの?」
Ba.ダイスケ : 「馬鹿上手い!」
Vo.勇 : 「学生にしては上手い方だと思うし、ある種の熱っぽさも感じたかな。その熱が、聞き手のこっち側にも伝染するようなドラムだったよ」
Key.ナツキ : 「ダイスケだけなら怪しんでたとこだけど、勇が言うなら相当だね」
Ba.ダイスケ : 「…えっ、どういう意味?」

 そして、あなたたちにはもう一つの問題があります。
 初めてのライブに際し、チケットノルマもあります。機材の搬入や本番前のリハと、ライブ当日もやることが多いでしょう。
 ということで、今回のサブシナリオは『初めてのライブ』です。

メインシナリオ ターゲット:鼓 リョウ
 シガラミ1『カタプレキシー』 出現状態
  指定特技:《怒り/情緒3》《壊す/行動5》
 シガラミ2『ロボトミー』 出現状態
  指定特技:《忘れる/行動3》《孤独/逆境5》
 シガラミ3 2が公開された後のマスターシーンが終了次第出現
サブシナリオ 初めてのライブ!
 ステップA 『初めてのチケットノルマ』
 ステップB 『初めての機材搬入』※このステップを選択する場合は、時系列は『ライブ当日』になります※
 ステップEX 『初めてのリハ』

GM/プロンプター : 続いて、今回ライブで演奏する楽曲

 BUMP OF CHICKEN『オンリーロンリーグローリー』
 作詞/作曲:藤原基央

GM/プロンプター : こちらが歌詞シートですね。一度に獲得出来るフレーズは1~2行。3行からは要相談とさせてもらいます。
 以上を公開して、マスターシーンを続けます。

 三人は、放課後にリョウのクラスにやって来ました。今下校しようとしていたらしく、鼓リョウは少し怪訝そうな顔をしています。

リョウ : 「……なに?」
Ba.ダイスケ : 「あの……やっぱ、俺お前とバンドやりたいんだ! 頼むよ、軽音部入ってくれ! ウチのドラムになってくれ!! ><」
Key.ナツキ : 自分は易々と誘いに乗ったタイプだから、リョウはどうするのかな、って少し引いて見てるよ。
リョウ : 「何人で来られても、俺は人と音楽やる気ないから。それに、俺自身そういうの向いてないと思うし……。悪いけど、帰るね」

 とりつく島もなく帰ってしまうリョウですが、その表情にはどこか悔しそうな、苦々しい表情が見えました。押せば響きそうですが、一筋縄ではいかなさそうです。
Ba.ダイスケ : 「ダメだった……」
Vo.勇 : 「なんか、冷えた対応だったな」
Key.ナツキ : 「僕は、あえて自分を抑えて、平坦な受け答えをしているようにも見えたかな。なにか理由があるのかもしれないね」
 はたして三人の熱意は、リョウの気持ちを変えられるのか……。
 というところで、イントロフェイズを終わります。

ドラマフェイズ:サイクル1 1手番目

Ba.ダイスケ : 最初の手番は、俺が行こうかな。接近シーンをやりたい。
 開けるなら、とりま、シガラミ①からかな。

シガラミ1『カタプレキシー』 出現状態
  指定特技:《怒り/情緒3》《壊す/行動5》

 学校シーン表(P199)(5)
 木々の隙間から朝日差し込む通学路。ある者は忙しそうに、またある者は楽しそうに校舎へ向かっている。
Ba.ダイスケ : 翌日の登校時間…ちょっと一人で情報収集してみるよ。
 ……朝練してる吹部員達に話を聞くことは出来るかな。中学からそのまま吹部入ってる子とかに。
 吹部に居た頃のリョウがどんなだったか聞きたいんだ。
 えー…一番近い特技は《武器》か。目標値は7。
 2D6>=7 (判定:武器)[3,6] 9 > 成功

シガラミ1『カタプレキシー』
 正体:不協和 支配力:8/4
 タイミング:常時・ターゲットに対する【絆】が使用できない。
 中学の吹奏楽部では、顧問の教師に恵まれなかった。
『吹奏楽は管楽器が主役で、他は脇役』
 その横暴な言動に、退部する生徒も多く、一時期、パーカッションの殆どが辞めてしまい、鼓リョウだけが残った。男子が珍しかったこともあり、かなりいびられていた様子だ。
 周囲から見ても当時はかなり荒れていて、神経質になっていたらしい。

GM/プロンプター : 吹奏楽部の女子数人から、以上ような話を聞くことが出来ます。
Ba.ダイスケ : 初回からなかなかパンチきつい。
「そんなにダメな先生だったん?」
吹部員・女子 : 「マジやばかったよね」
 「あの人、学生の頃ペットやってたとかで、やたらでかい顔してたんだよ。もう、何様だよ、ってみんな思ってたけど。それでも先生だし、なかなか口出しできなかったな」
 「おかげで、部全体が雰囲気悪くなっちゃって、最悪だったぁ……」
Ba.ダイスケ : 「へぇ…全然知らなかった。ほんで、鼓リョウについてはなんか知ってる?」
吹部員・女子 : 「あの先生さ、結局女子にチヤホヤされたかったのね。男子は珍しかったし、もう目の敵」
 「ある時期、パーカッションの殆どが辞めちゃったことがあってさ。負けん気の強い鼓だけが残ったんだよね。もう意地だよ、意地」
 「あの頃の鼓、すごい嫌な奴だったな。いっつもピリピリして荒れてたし」
 「教室でも、つかみ合いの喧嘩しょっちゅうだったよ。やっぱりストレスだったのかな?」
Ba.ダイスケ : 「あー…顧問の品格おわってんなぁ。それにしても、かなりストレスフルだったみたいね。――ちなみに、今の吹部はどんな感じ?」
吹部員・女子 : 「めっちゃ最高だよ! 先生良い人だし、みんな楽しんで音楽してる」
 「あの頃とは大違いだよねー」
Ba.ダイスケ : 「吹部辞めてからのリョウについては知ってる?」
吹部員・女子 : 「最近の鼓?――さぁ、知らない。ぱったり話聞かなくなっちゃったよね」
 「うん、目立たなくなった。…辞めるときあの顧問と一悶着有ったらしいけど、個人の話だしなぁ」
 「あっ。私たち、そろそろ練習に戻らないと」
Ba.ダイスケ : 「そっか、話してくれてありがとう。…この話で、ヤなこと思い出させたらごめん」
GM/プロンプター : 吹部の女子たちは、「大丈夫、気にしないで」と言って、またおのおののパートに戻っていきました。
 ぷあー、という管楽器の音が聞こえます。
Ba.ダイスケ : 「……音楽自体が、嫌な思い出んなっちゃったのかなぁ」
 あとで、二人に情報共有しようと思う。
GM/プロンプター : 【コンディション】+3 ターゲットへの【絆】+1
 最後に【フレーズ】とその指定特技を決めてください。
Ba.ダイスケ : うーん…Bフレーズの『息絶えた 心を撫でた』を特技《心臓》で貰おうかな。
 お前の心は、本当に死んじゃったのかい?という気持ちです。

[ Ba.ダイスケ ] コンディション : 0 → 3 【絆】リョウ【尊敬】 : 1 → 2

ドラマフェイズ:サイクル1 2手番目

Key.ナツキ : 二番手は僕がやらせて貰おうかな。チケットノルマについて、一つ考えてる事があるんだ。
 一緒に登場して欲しいのは勇。僕と勇は同じクラス、ってことにしても良いかな?
Vo.勇 : 構わないけど?
Key.ナツキ : じゃあそうしよう。

シーン展開表(P201)(12)
 崩壊: ステップによってシーンプレイヤーの大切なものが崩壊する、あるいは崩壊目前に追い込まれます。
 【ディスコード】+2点。
[ Key.ナツキ ] ディスコード : 0 → 2

Key.ナツキ : う゛ぇ……
Vo.勇 : クールイケメンで売ってるのに「う゛ぇ」とか言っちゃいけないよ。
Key.ナツキ : そうだった、ごめんごめん。
 ダイスケが吹部の子達に話を聞いている間、時を同じくして僕たちも教室で合流したところだったんだ。
「おはよう、勇。ちょっと話があるんだけどいいかな?」
Vo.勇 : 「いいけど、何?」
 と、言いますが、クラスの女子に絡まれています。
モブ女子 : 「ちょっと、話し終わってないんだけど!?」
Vo.勇 : 「だから、アタシは別にダイスケともナツキとも付き合ってないって言ってるだろ。――本人が居るんだから、本当かどうか、聞いてみれば?」
 と、ナツキに話を振る。
Key.ナツキ : 「えぇ、どういう状況? 色恋のもつれでバンド解散とかヤダよ?」
Vo.勇 : 「ヤリマン呼ばわりされたから、違う、って教えてやってたとこ。アタシとダイスケは付き合ってるか?」
Key.ナツキ : 「付き合ってないね。ダイスケは君に気がありそうだけど」
Vo.勇 : 「そうだよな。…じゃあアタシとナツキは付き合ってるか?」
Key.ナツキ : 「付き合ってないね。好みじゃ無いし」
Vo.勇 : 「おう、はっきり言うじゃネェか」
Key.ナツキ : 「そこ気を遣ったら、余計話がこじれるでしょ」
モブ女子 : 「……っぜ、絶対嘘! きっと証拠掴んでやるから! このクソビッチ!」
 女子は、捨て台詞を吐いて教室を出て行きました。

Vo.勇 : 「モブは無視して。――で、話って何?」
Key.ナツキ : 「少しは怒りな? ……――えっと、チケットノルマのことなんだけどさ。こう言うのを作ってみた」
 スマホでSNSの画面を見せるよ。
「こんな感じで、広報アカウント作ってみたんだ。ここで練習風景とかを投稿しながら、宣伝とか出来たら良いと思わない?」
Vo.勇 : 「すごい、今時の高校生っぽいじゃん」
Key.ナツキ : 「今時の高校生だからね。手始めに、昨日の練習で取った動画をショートサイズで投稿してみたんだ。ちらほら再生数も上がってるし、コメントも少し来てるみたい」

モブSNS民 : 『青高、地元です。後輩を応援するつもりでライブみにいきますね!』
 『若い子が頑張ってるの見ると元気出る』

Vo.勇 : 「……広報アカ作って貰って嬉しいんだけど、コメント見ると、…なんか、モヤモヤするんな」
Key.ナツキ : 「モヤモヤ?」
Vo.勇 : 「アタシたちのこと、ミリほども知らないくせに、なんだよ『元気出る』って」
Key.ナツキ : 「捻くれてるなぁ。ファン予備軍なんだから、大事にしなさい」
 奔走判定振ります。使用特技は《頭》かな。

 2D6>=5 (判定:頭)[5,6] 11 > 成功

Key.ナツキ : まだフォロワーは少ないけど、良いスタートを切れたみたい。
GM/プロンプター : シーンに登場したPCへの【絆】+1
 【フレーズ】とその指定特技を決めてください。
Key.ナツキ : フレーズは…Bの『位置について 息を吸い込んで 吐き出して 合図を待つ』を貰うよ。
 指定特技《走る》で。
 僕らはここから走り出すんだよ、”ただひとつの栄光”に向かってね。
 絆の感情は振ってみようかな。

感情表(P183)(6) > 愛情/負い目

Key.ナツキ : 愛情か……「好みじゃ無い」って言ったのが、盛大な照れ隠しみたいになっちゃうな。弟妹みたいに思ってるっていうのはどうかな? ウチの歌姫様やで、ってな感じで。
Vo.勇 : あまり本当の事を言うな。照れるだろ。

[ Key.ナツキ ] 【絆】勇【愛情】 : 0 → 1

ドラマフェイズ:サイクル1 3手番目

Vo.勇 : 1サイクル目の最後はアタシか。
 ……この辺で、練習シーンを挟んでおこうかな。
 ダイスケも、情報共有したいって言ってたし。
Ba.ダイスケ : お、いいヨ。
 俺も、ナツキが造った俺たちの”公式アカウント”見たいし。

シーン展開表(P201)(24)
 凶兆: ステップについて、悪いことが起きそうな前触れが訪れます。【ディスコード】+1点。
 [ Vo.勇 ] ディスコード : 0 → 1

Vo.勇 : マジか。
 じゃあ練習判定を演出の前に振らせて欲しいんだけど。
GM/プロンプター : 特技はランダムですね。
 特技リスト > [2,2] > 《頭/身体2》
Vo.勇 : 一番近いのは、《家族》か……。

 2D6>=10 (判定:家族) [3,6] 9 > 失敗

Vo.勇 : そうだ、厄落としだ! 良い方に考えよう。
Ba.ダイスケ : そうね。
 部室に集まって、吹部女子から聞いた話を共有するよ。
「…って具合だったらしんだわ」
Key.ナツキ : 「吹奏楽部は体育会系ってよく聞くけど、いわゆる“しごき”みたいなモノも存在していたとはね」
Vo.勇 : 「顧問の人格問題だろ。アタシらの中学に”しごき”なんて悪習は無かったぜ」
Ba.ダイスケ : 「でもそれで音楽自体を嫌いになっちゃったなら、無理強いするのも違うじゃん?」
Vo.勇 : 「アタシはそうは思わないな。それだけ意地になって食らいついてたなら、卒業までは頑張りそうなモンだろ」
Key.ナツキ : 「なにか辞めた理由があるってこと?」
Vo.勇 : 「まぁ、ただの深読みだけど、もしかしたら辞めさせられたのかな、ってちょっと思った」
Ba.ダイスケ : 「うーん…その辺、本人の中で蟠りがありそうだよな。少しでも話聞いてやれたらいいけど……。――そっちはどうだった? 俺たちの”公式アカウント”が出来た、って聞いたけど?」
Key.ナツキ : 「ふふ、まだ青いチェックマークは付いてないけどね」
 スマホの画面を見せるよ。
Ba.ダイスケ : 「おぉー、すげー! あっ、今まで練習で撮ってた動画が上がってる! 俺の恥ずかしいベースソロも!」
Vo.勇 : 「あのソロ、恥ずかしいとは思ってたんだ」
Key.ナツキ : 「面白がって見てくれてる人多いよ。良い宣伝になってるね」

モブSNS民 : 『青高って軽音部復活してたんだ』『キーボードの子、めっちゃ好み』

Vo.勇 : 「……――報告会はこんなもんかな。さ、練習始めよう」
Ba.ダイスケ : 「おう!じゃあ、とりあえず1回頭から!」
Key.ナツキ : 「おっけー」
Vo.勇 : って感じで練習を始めて、ラスサビ辺りでギターの弦が切れるんだよ。
Ba.ダイスケ : やだ不吉。
Vo.勇 : 「あっ……ごめん、ちょい強くはじきすぎたみたい。横着して最近代えてなかったからな…帰りツルマキ寄っていい?」
Key.ナツキ : 「なかなか不吉だね。ここで厄落とししておこう、ってこと?」
Ba.ダイスケ : 「勇は怪我しなかったか?」
Vo.勇 : 「手は大丈夫。――不吉なのはそう。本番でのアクシデントは無い事を祈ってるよ」
 そんな感じで、今日も日が落ちていく。

GM/プロンプター : 最後に、【フレーズ】を獲得して指定特技を決めてください。
Vo.勇 : よし、私が貰う【フレーズ】は、Aの『死んだ心をどうするんだ 忘れた振りして覚えてんだろう』。指定特技は《忘れる》。
 以前聞いたリョウのドラムは熱かった。あの熱は簡単に冷めたりしない。アタシにはわかる。
Key.ナツキ : ロックだねぇ…。

ドラマフェイズ:サイクル2 1手番目

GM/プロンプター : マスターシーンは挟まず、このままドラマフェイズを続けます。
Key.ナツキ : 今回は僕から行こうかな。ターゲットと距離を詰める接近シーンを。
 二人が注目する鼓リョウって男子について、僕も少し興味がわいてきたよ。
 シガラミ2『ロボトミー』を開けられたら良いな。

シガラミ2『ロボトミー』 出現状態
  指定特技:《忘れる/行動3》《孤独/逆境5》

 学校シーン表(P199)(6)
 休み時間。教室のあちこちで飛び交う、他愛のない噂話。その中から、気になる会話が聞こえてきた。
Key.ナツキ : ふーん……。休み時間っていうところだけ貰って、描写は変えようかな。
 休み時間に一人で、教室に会いに行こうと思う。
 「やぁ」って挨拶して、近くの椅子に勝手に腰掛ける。
リョウ : 「……暇なの?」
Key.ナツキ : 「暇じゃ無いよ。楽器が少ないからアレンジを変えたり、足りない音作ったりね。君が居てくれたらなぁ」
リョウ : 「あっそう。俺は、もう人とやるつもり無いから。ドラムなら他を探せよ」
Key.ナツキ : 「――…もしかして、僕らが代りが効く誰でも良い”誰か”を探してると思ってる? 僕はまだしも、二人は違うだろうね」
リョウ : 「……っ」
Key.ナツキ : 「ダイスケなんて楽器の上手い下手よりも、自分の感性にビビッと来たかどうかで、誘う人を選んでる。…それでもやらない、って言うならせめて理由を教えて欲しいな。それとも、それすら僕たちには話したくないのかな?」

Key.ナツキ : 《孤独》に一番近いのは《本性》か……。
 接近判定振ってみよう。
GM/プロンプター : …ちょっとグッときたので、+1の出目修正を上げます。
Key.ナツキ : やったね。

 2D6+1>=9 (判定:本性) [6,6]+1 13 > スペシャル! (【コンディション】+2)
 [ Key.ナツキ ] コンディション : 0 → 2

シガラミ2『ロボトミー』
 正体:『殻にこもる』 支配力:10/6
 タイミング:常時・DPに対する全てのダメージを5点軽減する。
 中学二年の終わりに、ストレスと疲労で突発性難聴を煩った。正しく療養すれば聴力は戻るが、顧問に「楽器を辞めろ」と言われて、大喧嘩の末に吹奏楽部を辞めてしまう。
 部活を辞めてからは、他人と音楽を楽しむ気になれず、一人で無気力に過ごすことが多くなった。
 感情的にならず、面倒ごとを避けるように。

リョウ : 「――中学の吹部、俺たちの学年で新しく顧問になった教師がクソだった、って話はしってる?」
Key.ナツキ : 「あぁ、聴いた聴いた!パワハラモラハラクソ上司みたいな!」
リョウ : 「そう、それ。……有るとき、片耳の聞こえがおかしくなって、耳鼻科に行った。診断は突発性難聴、ストレスと疲労が原因だって。正しく療養すれば聴力は問題なく戻るから、しばらく部活を休んで様子を見たいって、顧問に言ったんだ」
Key.ナツキ : 「ふーん、それで?『耳が悪いなら楽器ごと辞めちまえ!』とでも?」
リョウ : 「似たようなことをな。俺、頭にきて……アイツの座ってた椅子蹴り上げてそのまま学校を飛び出してた」
Key.ナツキ : 「お、やるぅ」
リョウ : 「恥ずかしいよ、そんなことでムキになって。……その頃にはもう、俺自身吹部で楽器やってるのが辛くなってた。部員同士の空気も最悪だったし。そのことに辞めてから気がついた。――他人と音楽やるのが楽しかった時期も、たしかにあったはずなのに、今はもうそう思えない。しんどいことばっかり思い出すから」
Key.ナツキ : 「確かにそういう経験は辛いね。ちょっと分かるよ、一人は気が楽だし」
リョウ : 「……だから、悪いけどバンドは出来ない」
Key.ナツキ : 「そっか。きついこと聞いて、ごめんね。ただこれだけは言っておくよ――僕は納得したけど、二人は納得しないかも知れない。それは覚悟しておいてね」
リョウ : 「……アンタたちがもう会いに来ないことを祈ってるよ」

GM/プロンプター : 【コンディション】+3 ターゲットへの【絆】+1
 【フレーズ】とその指定特技の決定を行ってください。
Key.ナツキ : 絆の感情は表を振ってみよう。

感情表(P183)(2) > 友情/嫉妬
[ Key.ナツキ ] コンディション : 2 → 5 【絆】リョウ【友情】 : 0 → 1

Key.ナツキ : 友情か、いいね。教師の椅子蹴り飛ばして学校を飛び出した、っていうエピソードが気に入った。大人しそうに見えてちゃんとロックだったね。
 【フレーズ】は…Aの『闇に守られて 震える身に 朝が迫る』
 自分のクラスに戻って、今聞いたことを勇にそのまま話そう!
Vo.勇 : 「…よくリョウが話してくれたな」
Key.ナツキ : 「まぁ、僕ら友達だからね」
Vo.勇 : 「お前ら、ほぼ初対面だろ。友達判定、ガバガバか」

マスターシーン
「どうして身体は生きたがるの 心に何を求めてるの」

 その日の放課後、君たちが部室で練習しているところに、吹奏楽部の女子部員――ダイスケが話を聞いた子達ですね。彼女たちが、ばたばたと数人入ってきます。

吹部員・女子 : 「失礼しまーす。――ねぇねぇ、軽音部ってまだ鼓のこと調べてる?」
Ba.ダイスケ : 「わぁ! いらっしゃい。うん、調べてるよ。……いろいろ聞いたけど、俺アイツのこと諦めてないし」
Key.ナツキ : 「あぁ、やっぱり諦めてないんだ」
Vo.勇 : 「リョウがどうかした?」
吹部員・女子 : 「音無に聞かれてちょっと気になったから、それとなく知り合いにも尋ねてみたんだけど、……ちょっとこれみてよ」

 彼女が示したのは、スマホの画面。そこには、一つのyoutubeチャンネルが表示されていた。
 そのアカウントは、定期的にドラムの『叩いてみた』をアップしているだけのシンプルなモノだった。アカウントの名前は「ryou tsuzumi」

Vo.勇 : 「これっ……!」
Ba.ダイスケ : 「えっ、マジで? これ、リョウのyoutubeアカウント?」
Key.ナツキ : 「ドラム辞めてなかったんだなぁ」
吹部員・女子 : 「うん、鼓のアカウント。動画上げてたなんて、私も人に聞いて初めて知ったよ」

 一番新しい動画は、ちょうど一週間前だ。
 赤地に白い三角の再生ボタンをタップすると、セットされたカメラの、録画ボタンを押すシーンから始まった。
 流れ出した楽曲は、奇しくも君たちが初ライブで演奏するのと、同じ楽曲だった。
 少し前屈みで、ドラムセットに縋り付くように叩く。素人らしい未熟さや荒削りさもあったが、君たち三人が求めていた”熱さ”があった。

Ba.ダイスケ : 「めちゃめちゃかっこいい!!」
Vo.勇 : 「リズムキープ力、えっぐ。さすが元吹部……」
Key.ナツキ : 「音の粒立ちもいいし、本当に上手いな」
吹部員・女子 : 「……すごいね。部活辞めても楽器続けてたんだ。私たち、吹奏楽部辞めたらきっと楽器も触らなくなっちゃうよ」
Key.ナツキ : 「…――リョウは、『楽しかった時期もあった』って言ってたんだよね。アイツなりに、その時間を思い出そうと、一生懸命足掻いてるんじゃないかな?」
Ba.ダイスケ : 「…そうだよ、あいつはそういう強さがある奴なんだよ!」

GM/プロンプター : 吹部女子は、「話はこれだけだから」「私たちも練習戻るね」と部室を出て行きました。
 ここで、シガラミ3が出現状態になります。

 シガラミ3『カタトニア』 出現状態
  指定特技:《退屈/逆境8》

ドラマフェイズ:サイクル2 2手番目

Vo.勇 : 私、この手番貰っても良い?
 マスターシーンを受けて、場面を続けて描写したい。部室を飛び出してリョウに会いに行くよ。
Ba.ダイスケ : どうぞどうぞ!

 学校シーン表(P199)(7)
 何もかもが茜色に染まる夕暮れ時。生徒たちは学業から解放され、自由に残り少ない一日を過ごしている。
Vo.勇 : 帰宅途中のリョウの背中を追いかけて、名前を呼ぶ。
「リョウ、待て!」
リョウ : 「ほんとにしつこいな。……手を変え品を変え、ご苦労様」
Vo.勇 : 「直接言うのは、これで最後だ。アタシ達の言いたいことは、初めから何も変わってない。『誰でも無いお前とバンドしたい』『ウチでドラム叩いて欲しい』…アタシも今から、おんなじ事を言うぜ。――…アタシはお前のビートで歌いたい」
 さて、接近判定振るか……。《退屈》に近いのは《孤独》と《歌う》……この場合、《歌う》の方がいいかな。
GM/プロンプター : ちょっと良かったので、+1の出目修正を上げます

 2D6+1>=8 (判定:歌う) [5,5]+1 11 > 成功

シガラミ3『カタトニア』
 正体:『拒絶』 支配力:12/8
 タイミング:常時・PCが【コンディション】を消費した攻撃を行ったとき、ダメージに【コンディション】を加算しない。
「俺たちとバンドやろう!」
 高校に上がって、部活に入るつもりもなかったし、今後自分が人と何かを楽しめるとも思えなかった。
 凪いでいたはずの心に、波風が立つのが酷く恐ろしかった。だからこそ距離を置いて、安心できる方を選択した。
 退屈と平穏を守るために、変化を拒絶し思考を止めた。
 これで良かったんだ。なにも後悔することはない。間違っていない。――…そのはずだった。

Vo.勇 : 「解ってるんだろう? アタシ達が、直接何か言うのは、もうこれが最後だ。あとは、お前自身の眼と耳で判断しろ。それでダメなら、諦めも付く。だけどきっと、アタシ達は鼓リョウ以上のドラマーを見つけられない」
 ライブのチケットを押しつけて、「じゃあな!」といって部室に帰ります。
リョウ : 「あっ…なぁこれ……」
 リョウは、夕日の中去って行く勇の背中を見送って、しばしの間立ちすくんでいた。

Ba.ダイスケ : 「あ、お帰り。どうしたんだ、急に飛び出して……」
Vo.勇 : 「うん…届くかどうかわからないけど、最後に言いたいことを言ってきた」
Key.ナツキ : 「勇のことだから、また一方的にまくし立てたんだろ。らしいけど、それじゃダメな時もあるんだからね?」
Vo.勇 : 「解ってるよ。でもあの動画を見て、アイツには今この勢いが必要だと思った。力尽くで引っ張ってやる勢いが」
Ba.ダイスケ : 「……そうだな。アイツに届くように、今の俺たちができる全てを、このライブで出し切ろうぜ」
Vo.勇 : 「あたりめぇだろ!」
 三人で、グータッチしよう。ここはそういうシーンだ。
Ba.ダイスケ : 勇の出した拳に答えるよ。
Key.ナツキ : 同じく、右手のグーを添えるね。

GM/プロンプター : 【コンディション】+3 ターゲットへの【絆】+1
 【フレーズ】とその指定特技の決定を行ってください。
Vo.勇 : Cフレーズの『「おはよう、ごめんな、思い出せるかい」』を貰う。
 指定特技は……《情熱》で。

[ Vo.勇 ] コンディション : 0 → 3 【絆】リョウ【尊敬】 : 1 → 2

ドラマフェイズ:サイクル2 3手番目

Ba.ダイスケ : 最後は俺だな。サブシナリオのステップB『初めての機材搬入』をやろう!
GM/プロンプター : このステップは、ライブ当日の準備を描いたシーンです。原則全員参加です。

 シーン展開表(P201)(12)
 崩壊: ステップによってシーンプレイヤーの大切なものが崩壊する、あるいは崩壊目前に追い込まれます。【ディスコード】+2点。
[ Ba.ダイスケ ] ディスコード : 0 → 2

Ba.ダイスケ : 緊張と興奮で張り詰めた舞台裏。やっぱり色んなことが起きるのかなぁ…?
Vo.勇 : じゃあ、こんなのはどうだ?

Vo.勇 : 「あっ。おい、てめぇ! 今ギターぶつかったぞ!」
Key.ナツキ : 「はぁ? 気のせいだろ? 誰かさんが遅刻したせいで時間ないんだから、変な言いがかり付けるなよ」
Vo.勇 : 「うるせぇな! 十分時間通りだったし、遅かったのは謝っただろうが! それに、今のは絶対にぶつかった! ゴンって!」
Key.ナツキ : 「あーもう、いちいち怒鳴るなよ! 煩い!」
Vo.勇 : 「良いから謝れよ、アタシのギターに!」
Key.ナツキ : 「何で僕が!」
Ba.ダイスケ : 「ちょっとちょっと! 止めろよ、二人とも!」
Vo.勇 : 「ちっ……」
Key.ナツキ : 「……」
Ba.ダイスケ : 「お互い緊張して、ぴりぴりしてんのは、よぉくわかる。でも今から本番なんです。仲違いして良いことあると思うの?」
Key.ナツキ : 「でも、先にいちゃもん付けてきたのは勇だから」
Vo.勇 : 「はぁ?!」
Ba.ダイスケ : 「……あのさぁ、喧嘩の続きするならもうこのままステージほかして帰るよ!?」
二人 : 「……っ」
Vo.勇 : 「……――わ、悪かったな」
Key.ナツキ : 「……僕も、ホントにぶつかったなら、謝るよ。ごめん」
Ba.ダイスケ : 「よかったよ、二人が分かってくれて」
 こんな感じで奔走判定振ろう。使用特技は…《仲間》かな。

 2D6>=5 (判定:仲間) [1,6] 7 > 成功

GM/プロンプター : シーンに登場したPCへの【絆】+1 【フレーズ】とその指定特技を決めてください。
Ba.ダイスケ : 【フレーズ】はCの『特別じゃない この手を 特別と名付ける為の光』を取得したい。指定特技は《光》で。
 俺にとってそれは二人の仲間だし、リョウにとってはドラムスティックかもしれん、って話。
 【絆】はナツキに取ろうかな。

 感情表(P183)(6) > 愛情/負い目

Ba.ダイスケ : 俺はいつだって、ついて来てくれる仲間を愛してるぜ!
[ Ba.ダイスケ ] 【絆】ナツキ【愛情】 : 0 → 1

ドラマフェイズ:サイクル終了 バックステージシーン

GM/プロンプター : こちらはドラマフェイズ最後のマスターシーン、『バックステージシーン』です。
 君たちは、控え室、あるいは舞台袖でステージに上がる時を待っている。凛とした緊張感の中、自分や相棒である楽器のコンディションを確認しておこう。
 サブシナリオのステップはA/B共にクリア済み。全員【コンディション】を1d6点獲得してください。

Ba.ダイスケ : 1d6 > 2 コンディション : 3 → 5
Vo.勇 : 1D6 > 4 コンディション : 3 → 6
Key.ナツキ : 1D6 > 4 コンディション : 5 → 8

決意判定
 【ディスコード】を持っているPCは、目標値[9-クリアしているステップの数]の判定を行ってください。
 判定を行うPCに対して【絆】を場合、その強度分の+修正がつきます。
 判定に成功すれば、【ディスコード】×2の【コンディション】を獲得できます。
Ba.ダイスケ : 判定値は基本7で…俺に対する【絆】無くない? ……しかたないなぁ。
 2d6>=7 [5,6] 11 > 成功 +4
 [ Ba.ダイスケ ] コンディション : 5 → 9

Vo.勇 : アタシに対する【絆】は…ナツキからの【愛情】が強度1。判定値は6だな。
 2d6>=6 [1,2] 3 > 失敗 -1
 [ Vo.勇 ] コンディション : 6 → 5

Key.ナツキ : 僕に対する【絆】もダイスケからの【愛情】が1だから、同じく目標値は6。
 リーダーの期待には応えたいな。
 2d6>=6 [2,5] 7 > 成功 +4
 [ Key.ナツキ ] コンディション : 10 → 12


GM/プロンプター : 君たちがステージ袖で最終チェックをしていると、会場スタッフが声をかけてきます。
「出番、次の次です。準備大丈夫ですか?」
Ba.ダイスケ : 「は、はいっ!」
Vo.勇 : 「めっちゃ緊張してるじゃん。声裏返ってっぞ」
Ba.ダイスケ : 「そりゃ緊張するに決まってるじゃん…。初めてなんだぜ? 俺たち、初、ライブよ?」
Key.ナツキ : 「袖に移動する前に、リーダーから一言」
Ba.ダイスケ : 「……そうだな。よし! 円陣組もう!」
 三人で顔をつきあわせて、こう…ね。
「ここに来て俺が言いたいことは一つだけだ。――お前ら、楽しんでいこうぜ!」
Vo.勇 : 「おう!」
Key.ナツキ : 「オーケー!」

ライブフェイズ

 ステージ袖から客席を見たときは、リョウの姿を見ることは出来ませんでしたが、あなたたちがステージに上がるのとほぼ同時に、入り口から気まずそうに入ってくるのが見えました。
 客席は既に暖まっています。この波に乗って、彼の心に火を付けられるかどうかが、勝負です。

Ba.ダイスケ : ステージに上がってベースを構える。少し音を確認して、勇に合図を出す。
 いつでも良いぜ。
Vo.勇 : とりあえず、一人ずつ指さしながら、メンバー紹介しよう。
「ダイスケ」
Ba.ダイスケ : 紹介にあずかって、ワンフレーズ弾いて見せる。
Vo.勇 : 「ナツキ」
Key.ナツキ : 和音を繋げてオリジナルフレーズを弾いてから、
「ギターヴォーカル、勇」
 って彼女を示すよ。
Vo.勇 : 軽くギターを鳴らして、ハミングする。
「初めまして、BPM150ハートビートです。アタシたちは今日ここに、”音楽”をしに来ました。だからオシャベリはしません」
GM/プロンプター : 強気な言葉に会場がどよめき、ちらほらと歓声が上がります。
「ひゅー!」「いいぞー!」
Vo.勇 : もう一度二人に目配せをして、
「聞いてください、…『オンリーロンリーグローリー』

GM/プロンプター : (おもむろに動画の再生ボタンを押す)
スピーカーから流れるBUMP OF CHICKEN : 「(コーラス入りイントロ)」
Ba.ダイスケ : (アルバムだ…)
Vo.勇 : (シングルじゃない…)
Key.ナツキ : (アルバムバージョンのイントロだ……)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

シガラミ1『カタレプシー』
 指定特技:《怒り/情緒3》《壊す/行動5》
 正体:『不協和』 支配力:4
 タイミング:常時・ターゲットに対する【絆】が使用できない。
シガラミ2『ロボトミー』
 指定特技:《忘れる/行動3》《孤独/逆境5》
 正体:『殻にこもる』
 タイミング:常時・DPに対する全てのダメージを5点軽減する。
 支配力:6
シガラミ3『カタトニア』
 指定特技:《退屈/逆境8》
 正体:『拒絶』  支配力:8
 タイミング:常時・PCが【コンディション】を消費した攻撃を行ったとき、ダメージに【コンディション】を加算しない。
ターゲット:鼓リョウ
 DP・100

 目を開ければそこは、吹雪の夜だった。
 ここまで歩いてきた自分自身の足跡も、一緒に歩いてきた誰かの足跡も、もはや見えやしない。
 横殴りの風が酷く冷たくて、なんとか心に火を付けてやろうと、フリント・ホイールを何度も何度も弾くけど、すでにオイルが底をついているらしいので、一向につきやしない。
 仕方ないから、もう諦めてしまえ。
 何のためにここまで来たかすら、思い出せないまま膝をつき俯いて、耳を塞いでいた。

「――…っ」

 最果てから誰かの呼吸が届いた。

「そしてその身を、…な、どうするんだ? 本当の孤独に気づいたんだろう」

 やめてくれ。
 もうこんな吹雪の中、歩きたくない。
 何も見えないし、聞こえない。もうやめたいんだ。
 ……終わりにしたいんだよ。

ラウンド Aパート

Ba.ダイスケ : そのラウンドでフレーズ持ってないヤツが、シガラミを落としてあと二人がDP削る、って作戦で行くか?
Key.ナツキ : それが良いかもね。
 今は人数少ないし、シガラミ全部落とす余裕無いかも。
Vo.勇 : 複数のシガラミを一度に無力化出来るスキルを持ってるのは、ギターとドラムだからね。
 ウチにはまだどっちも居ない。

Ba.ダイスケ : それじゃあ、一番槍、行きます。
 とにかく通常攻撃で『カタトニア』を落としてみる。…落せるかな。
Vo.勇 : 不安になってどうする。いけ、リーダー!
Ba.ダイスケ : 指定特技は<退屈>。一番近いのは<恋愛>の8か。コンディションを2点使って加算させて貰う。

指定特技<退屈>→代替特技<恋愛> 目標値8 コンディション-2
 [ Ba.ダイスケ ] コンディション : 9 → 7
 2D6+2>=8 (判定:恋愛) 8 > 成功
通常攻撃 (2D6+1) > 10
 [ 3『カタトニア』 ] 支配力 : 8 → 0 カタトニア ダウン

「なぁ、聞こえてる?」

 吹雪の向こう。痛いほど冷たく、雪の礫を投げかけてくる向かい風の、さらに向こうから、微かに声が聞こえる。
 それは確かに自分の名前を呼んでいた。
 たしかにはっきりと、応答願ウ、と。

「そんなところで立ち止まって、本当にやめるつもりなのか?」

 ……何故。何故諦めてくれないんだろう。
 自分にはもう、立ち上がるだけの熱量だって、残ってないのに。

「…つらいから、もう、辞めたい」
「そうか……。でも、じゃあなんでお前は――…」

 …どうして自分は、まだ倒れてしまっていないんだろう?

 全てを手放して良いなら、この冷たい風に逆らうこと無い。
 このまま身を横たえて、静かに身体が冷えていくのを待てば良い。
 そうやって無気力になって、残りの時間を浪費すればいい。
 でもそうしないのは何故? できないのは何故?

「手始めに、耳塞いでるその両手、はずしてみ? 俺たちの”歌”がもっと良く聞こえるだろ」

Vo.勇 : 出だしは好調だね。こっからたたみかけて、アイツの冷え切った心に火を付けてやろう、ナツキ。
Key.ナツキ : メロ隊、動きまーす。

Vo.勇 : この手番はアタシが貰った!ターゲットのDPにフレーズ攻撃。
 『死んだ心をどうするんだ 忘れた振りして覚えてんだろう』
 指定特技は<忘れる>だから、一番近いのは<歌う>の9。
 出し渋るべきか、押すべきか……いや、行こう!コンディションを5点全てつぎ込む。
 ラストはナツキからもらえる分を信じて。

指定特技<忘れる>→代替特技<歌う> 目標値9 コンディション-5
 [ Vo.勇 ] コンディション : 5 → 0
 2D6+5>=9 (判定:歌う) 12 > 成功
フレーズ攻撃 (2D6+1+5+2D6-5) > 16
 [ リョウ ] DP : 100 → 84

Key.ナツキ : それを受けて僕の手番だ。
 同じくフレーズ攻撃でDPを削っていく。
 『闇に守られて 震える身に 朝が迫る』
 指定特技は<闇>、一番近いのは<頭>の7だね。
 僕もコンディションは6点ツッパしよう。
 次のラウンドでは、ラストへの布石を撒かないとだから、出し惜しみしてられないよ。

指定特技<闇>→代替特技<頭> 目標値7 コンディション-6
 [ Key.ナツキ ] コンディション : 12 → 6
 2D6+6>=7 (判定:頭) 17 > 成功
フレーズ攻撃 (2D6+1+6+2D6-5) > 18
 [ リョウ ] DP : 84 → 66

 彼方から届く”熱”が、直接耳を突き刺した。
 歌うベース、力強いギターヴォーカル、軽妙なアレンジのキーボード。
 それは未熟で、未完成で、けれどもそれ故に心を揺らす。

「みんなアンタと話したいんだ! 同じ高さまで降りてきて!」

ラウンド Bパート

シガラミ『カタトニア』 復活

Key.ナツキ : ここで作戦【テクニック】を宣言!
 勇にコンディションを渡したい。

 1d6 (1D6) > 1
[ Key.ナツキ ] 勇【愛情】 : 1 → 0
[ Vo.勇 ] コンディション : 0 → 1

Key.ナツキ : うっ…大して無くて御免。
Vo.勇 : 一点あれば上々。
 ――それじゃあ、ここでフレーズを持ってないアタシが『カタトニア』を落とそう。
 技能は<退屈>だから、<歌う>の8。……今貰ったコンディションを使って、補正をかけよう。
 …いける。アタシは自分を信じてる!

指定特技<退屈>→代替特技<歌う> 目標値8 コンディション-1
 [ Vo.勇 ] コンディション : 1 → 0
 2D6+1>=8 (判定:歌う) 9 > 成功
通常攻撃 (2D6+1) > 11
 [ 3『カタトニア』 ] 支配力 : 8 → 0 カタトニア ダウン

(やばっ…ギターに気を取られすぎてる!? っこんな歌じゃ届かない……!)
 ふと気がつくと、ステージを見ていたはずのリョウの視線が、足下に落ちている。
 何を、何を見てる…?
(あぁ……自分の、歩き出せない爪先を見て、また自己嫌悪に浸っている…)
 意識が現実に引き戻されたようだった。
 その顔を上げさせるには、あと一歩自分の実力では足りないのか?
「……っ、…『目隠しをしたのも、耳塞いだのも、全てその両手』っ!!」
 届け、とどけ、とどけっ……!
 諦めたくない。技術そっちのけで、ただただ祈るように声を張り上げる。
(……こっち向けよバカタレぇ!!!!)
 ――しかし、その歌唱に、は、と彼がわずかに顔を上げたように見えた。

Key.ナツキ : 確かにバトンは受け取った。
 ヴォーカルをカバーするようにアレンジを加えて、DPにフレーズ攻撃……フレーズバースト【軽階】を宣言!
『位置について 息を吸い込んで 吐き出して 合図を待つ』
 指定特技は<走る>。一番近いのは<本性>の7。
 コンディションを六点すべて消費して、その半分を他二人に配る。

指定特技<走る>→代替特技<本性> 目標値7 コンディション-6
 [ Key.ナツキ ] コンディション : 6 → 0
 2D6+6>=7 (判定:本性) 17 > 成功
フレーズバースト【軽階】 (2D6+1+6+2D6-5) > 18
 [ リョウ ] DP : 66 → 48 [ Vo.勇 ] コンディション : 0 → 3 [ Ba.ダイスケ ] コンディション : 7 → 10

 一瞬走ったヴォーカルに、キーボードの音が割って入る。
 原曲にはない煌びやかなアレンジだ。まるで夜空を泳ぐ帚星のような。
(まて、勇! まだ走るな。僕だってリョウに顔を上げて欲しい。…だからこそ、まだ走るな。……このフレーズの後、サビ前に言葉をたたみかけるような――…ここだっ!!)

『眩しいのは最初だけ、目隠し外せ。――ほら、夜が明けた!』

 まるで坂道を一気に駆け上がるような、メロディアスなアレンジで盛り上げ、楽曲は二度目のサビにさしかかった。
 客席の端、長い前髪の間から悲しげな視線がステージに投げかけられる。
(分かってる、その脚はまだ止まったわけじゃ無い。…大丈夫、君はまだ歩けるさ)

Ba.ダイスケ : では、俺の手番だな。こちらもターゲットのDPにフレーズ攻撃。
 『息絶えた 心を撫でた』
 指定技能は<心臓>。一番近いのは<手>の8か。コンディションを4点消費して、判定に加えさせてもらう。

指定特技<心臓>→代替特技<手> 目標値8 コンディション-4
 [ Ba.ダイスケ ] コンディション : 10 → 6
 2D6+4>=8 (判定:手) 11 > 成功
フレーズ攻撃 (2D6+1+4+2D6-5) > 14
 [ リョウ ] DP : 48 → 34

 フリント・ホイールを弾く。
 まず膝を立てて、時間をかけて立ち上がって踏み出して、雪に足を取られて転ぶ。
 あぁ、ほらやっぱり。この足は萎えてしまって、もう一歩だって進めない。
 ――…なのに何故起き上がるんだろう。
 吐き出す息が白い。
 そうか、この心臓はまだ熱を持っている。
 フリント・ホイールを弾く。
 歯を食いしばって、身を起こす。
 結局、足を止めてしまったのは自分自身だから、再び歩き出すのもこの足じゃなきゃいけない。
 だけど、もうこのライターに火は着かないかも知れない。
 指が寒さに固まってしまって、上手く動かないんだ。

「…っだから、俺たちがここに居るだろ!」

 視界の外側から、力強い手で冷え切った手指を掴まれる。
 顔を上げれば、彼らがそこまで陽光を連れてきていた。

「寒くて歩けないなら、肩を貸してやる。手が冷えたならこうして俺たちの手を貸してやる。――…なんで、なんて聞くな! 俺たち全員、お前の沈黙を聞いたんだ! こんなに寒くて遠い場所から、お前の沈黙が聞こえたんだよ!」

 フリント・ホイールを弾く。
 火は付かなかった。…ただ、オレンジ色の火花が散った。

ラウンド Cパート

 シガラミ『カタトニア』 復活
 ラストスパート PCの与えるダメージが1d6点上昇

Key.ナツキ : このラウンドでパート持ってないのは僕か。
 ここまで来たら、もう恐い物はないね。『カタトニア』を沈めて、メイン二人に繋げる。僕の仕事はここまでだよ。
 指定特技<退屈>に一番近いのは<本性>の6。コンディションは使えないけど……できるだけ頑張ってみるよ。

指定特技<退屈>→代替特技<本性>目標値6
 2D6>=6 (判定:本性) 12 > スペシャル!

Key.ナツキ : ここでかい?
GM/プロンプター : 持ってるねぇ。コンディションの代わりに、ダメージを1d6上乗せすることを許可します。
Key.ナツキ : やった。

通常攻撃 ラストスパート (2D6+1+1D6+1D6) > 14
 [ 3『カタトニア』 ] 支配力 : 8 → 0 カタトニア ダウン

Vo.勇 : 次はアタシだ。オチCメロのラスト。
 フレーズバースト【天唱】を宣言!
 無力化しているシガラミ一体につき、2d6点ダメージが上昇する。
 特技は<情熱>だから、一番近いのは<高鳴り>の6。コンディションはさっき貰った3点全部つかう。

指定特技<情熱>→代替特技<高鳴り>目標値6 コンディション-3
 [ Vo.勇 ] コンディション : 3 → 0
 2D6+3>=6 (判定:高鳴り) 6 > 成功
フレーズバースト ラストスパート (2D6+1+3+2D6+1D6+2D6-5) > 22
 [ リョウ ] DP : 34 → 12

 フリント・ホイールを弾く。弾く。弾く。弾く。
 この火だけは、誰も代わりに付けちゃくれない。そりゃ当たり前か。
 自分で火を消したんだから、また付けるときもこの手でなくちゃいけない。

「分かってる…わかってるけど……どうしても、火が着かないんだ。…ごめん、でも……俺も連れて行ってっ」

 震える手に息を吐きかける。
 一緒に連れて行って欲しい。ここじゃ無いどこかへ。

「置いてなんか行かない。アタシたち、きっと見たことも無いほど遠くまで行けるぜ。…さ、日の光で雪も溶け始めた。――…おはよう、ごめんな。思い出せるかい寂しかっただろ

 そう、一人はとても寂しかった。
 痛くて、辛くて…嫌なことばかりを思い出して、身動きが取れなくなっていた。
 これは自分で選んだ結末なんだ、って強がってみても、しんどいことには変わりないから、ずっと膝を抱えて、この世で一番柔らかいノックの音を待っていた。
 嫌いだ、全部、好きなのに。

「ほら、灯いたじゃん」

 擦過音しか鳴らなかった手の中で、いつの間にか橙色の明かりが揺れていた。

Vo.勇 : あとはリーダーに任せた。ぶちかませ!
Ba.ダイスケ : 「ラスサビだ! お前ら、サイコーに上がっていけ!!!」
 俺もフレーズバースト【隙殺】宣言!
 楽器威力+腕前+[消費したコンディション]D6点のダメージを与える。
 もちろん、コンディションは全6点ツッパだ!
『特別じゃない この手を 特別と名付ける為の光』
 特技は<光>だから、一番近いのは<楽しい>の8。
 最後の最後まで、楽しんでいこうぜ!!

指定特技<光>→代替特技<楽しい>目標値8 コンディション-6
 [ Ba.ダイスケ ] コンディション : 6 → 0
 2D6+6>=8 (判定:楽しい) 15 > 成功
通常攻撃 ラストスパート (2D6+1+6D6+1D6-5) > 23
 [ リョウ ] DP : 12 → 0

 弱く揺れる光が、風で吹き消されないように、涙に濡れないように庇いながら歩く。

「でも俺は、どこへ向かえば良いかわからない…それだけは、明るくなっても変わらない」
「俺たちは常に光の方へ! …まだ見えなければ、見えるようになるまで手を引いてやる!」

 いつの間にか周りには人が居て、誰かが自分の手を引いている。遠くに見えるあの光はまるで――…。
 そうだ……あれはステージライト。

 目がくらむライト。爆音のロックサウンド。思わず伸ばした手に、何かが投げ込まれる。
 正三角形型の安っぽいプラスチック製で、一枚十円前後で誰だって買える。なのに、なのに何故か、その時の俺にとっては、素晴らしく価値のある物に見えて、そっと手の平に握り込んだ。

Vo.勇 : ジャーン…ってギターの余韻が鳴り止んだ静寂に、ゆっくり顔を上げて、
「…――ありがとうございましたっ!! BPM150ハートビートでしたっ!!」
Key.ナツキ : 和音でお辞儀しようよ。学生っぽい。
Ba.ダイスケ : なにそれ、かわいい! やろうやろう!

 一拍おいて、拍手が巻き起こり、未熟で若い熱量に押されて、観客は声援を送ります。
 客席を見れば、いつの間にかステージに寄っていたリョウの、熱い視線と目が合った。
 どうやら、彼の心に再び火を付けることが出来たようです。

GM/プロンプター : これにて、ライブフェイズを終了します。

アウトロフェイズ

 土日を挟んだ翌週。
 校舎から少し離れたプレハブ小屋が、軽音部のいつもの部室。
 ダイスケのベース、勇のギターとマイク、ナツキのキーボード。それに加えて真新しいドラムセットが鎮座していた。

Ba.ダイスケ : 「なぁなぁ! これマジ? 本物?」
芦屋 : 「偽物用意してどうすんだ。必要になると思ってな。備品室に眠ってたのを引っ張り出しておいた。――ったくあいつ、ライブの後俺に直接入部届け押しつけてきやがった」
Key.ナツキ : 「これって、本当に叩いたら音出るんですか?」
 バスドラのキックを強めに踏み込んでみようかな。

ドムッ!

Key.ナツキ : 「おぉー……」
Vo.勇 : 「このシンバルを鳴らすと、チーッって音が出るのか?」
Ba.ダイスケ : 「そうじゃね? 鳴らしてみようぜ!」

シャーンッッ

リョウ : 「…失礼します」
 引き戸を開けて、部室に新しいメンバーがやって来た。
「えっ…なにやってんの? 今、もしかして、ハイハット素手で触った?」
Ba.ダイスケ : 「あ、あぁ…まぁ……触った、かな?」
リョウ : 「マジふざけんな。指紋ついただろうが。皮脂はなかなか落ちねぇんだぞ。……次は殺す
Ba.ダイスケ : 「やだぁ! ごめんね! 怒んないで! 知らなかったの!」
Vo.勇 : 「…リョウ、来てくれて嬉しい」
リョウ : 「……――変なことを言うようだけど、お前たちと居たら、一人じゃ行けない場所に行けそうな気がして、さ」
Key.ナツキ : 「歓迎する、っていう言い方は偉そうだね。僕もリョウとバンド組めて嬉しいよ。なにより、ドラム不在アレンジに頭を悩ませなくて済む」
 握手しよう。
リョウ : 「言っとくけど、俺はただの”音楽オタク”だからな」
Ba.ダイスケ : 「とんでもない! 俺たちはお前を待ってたんだよ!」
リョウ : 「……あ、ありがとう」

 青ヶ音高校軽音部、駆け出しの高校生バンド『BPM150ハートビート』の初ライブは、まずまずの成功を収めた。
 彼らの足跡はまだ始まったばかりだ。『特別じゃない この手を 特別と名付ける為の光』に向かって。

GM/プロンプター : さて、経験値獲得を行います。
  ライブの結果:全員が2点を獲得
  サブシナリオ:全員が2点を獲得
  作戦:ダイスケとナツキが1点ずつ獲得
  RP:全員が1点を獲得
  基本:ダイスケとナツキが六点、勇が5点になります。
  これに加えて、
  フレーズ:最もシーンに合ったフレーズを獲得したPCが1点
  琴線に触れた:PCそれぞれが「個人的にこのRPめちゃ好きだった」っていうPCに1点ずつ。

Vo.勇 : アタシはダイスケのフレーズに一票かな。
 最後に獲得した…「特別じゃないこの手を~」がキャラクターにも合ってる気がしてる。
Ba.ダイスケ : 俺、ナツキの「息を吸い込んで~」も好き。
 これは、リョウが再び立ち上がるためのシナリオだけど、俺たちがスタートラインに立つシナリオでもあるから。
Key.ナツキ : 僕ね、勇の「『おはよう、ごめんな~」が響きすぎたと思ってる。あのシーンでこのフレーズは、リョウを引っ張り上げるための一行だったよ。

GM/プロンプター : 分かれましたね。

Dr.リョウ : 端で見てた当人から意見を言って良いなら、俺はナツキと同じく勇のヤツに一票入れたいかな。
 あれ好きだったなぁ。
Vo.勇 : お。GMサイドから、膠着を破る一票。
Dr.リョウ : GMサイドって……。俺、次からそっち側でしょ。
Ba.ダイスケ : じゃ、フレーズの経験値は勇が1点だな。
Key.ナツキ : 『琴線に触れた』は、互いに一点ずつ入れたい、ってことでいいかな。
Vo.勇 : それでいいと思う。

GM/プロンプター : まとめると、経験点は全員7点獲得です。
Dr.リョウ : GM、俺の経験点ってどうなる?
GM/プロンプター : 同じく7点貰ってください。

Ba.ダイスケ : 7点でもらえるのは、スキルが一つ。
 【全力投球】にしようかな。
Vo.勇 : エモーションは【全力投球】が美味しいよね。
 アタシは【同調】にしよう。
Key.ナツキ : 僕は【舞台慣れ】をもらった。
Dr.リョウ : …俺は【論理の律動】が欲しい。
Ba.ダイスケ : あれっ。リョウの作戦て…?
Dr.リョウ : 【ロジック】だよ。

名前:鼓 リョウ 年齢:16歳 性別:
作戦:ロジック 経緯:奇縁 楽器種:ドラム
スキル:追鳴
特技:《過去》《血》《闇》《怒り》《壊す》《生》
好きなバンプ:ギルド

Vo.勇 : ヤバめの『俺ルール』たくさんありそう。
Key.ナツキ : 僕、実は四人の中でこいつが一番ロックなんじゃないかと思ってる。チラ見えする精神性がいかつい。
Dr.リョウ : 厳つくは無いだろ。
Key.ナツキ : いやいや。ギターとかだったら、絶対ライブで燃やすタイプのヤツだ。僕には分かる。

GM/プロンプター : 以上でセッションを終了します!おつかれさまでした!
 BUMP OF CHICKENの歌詞はなかなか重みがあるので、『三人のおじさん』でも聞いて気持ちをリセットしてくださいね!
Ba.ダイスケ : おつかれさまでしたー!
Key.ナツキ : さまでした。
Vo.勇 : したー。

エンドクレジット

アイコン
 ダイスケ……HERO男子Maker
 勇……海ひつじ屋め~か~
 ナツキ……いろんなタイプの男の子
 リョウ……やわらかめのネコヤギ
マップ
 コの物置
楽曲
 BUMP OF CHICKEN「オンリー ロンリー グローリー」 https://www.youtube.com/watch?v=pZQtk0TnvjM

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