ケダモノオペラ「ブドウの血の聖女」
◆イントロ
むかしむかし
“闇の森”のケダモノの縄張りに、テレーズという若い修道女が迷いこみました。
彼女の故郷は貴腐熱なる疫病によって危機に瀕していました。
人々を癒すという聖杯を探しに、ここへとやってきたのです。
しかし“闇の森”は、人の身にはあまりに過酷。テレーズはケダモノに助けを求めます。
ケダモノはテレーズと共に、聖杯探索の旅に出ました。
◆イントロ
むかしむかし
“闇の森”のケダモノの縄張りに、テレーズという若い修道女が迷いこみました。
彼女の故郷は貴腐熱なる疫病によって危機に瀕していました。
人々を癒すという聖杯を探しに、ここへとやってきたのです。
しかし“闇の森”は、人の身にはあまりに過酷。テレーズはケダモノに助けを求めます。
ケダモノはテレーズと共に、聖杯探索の旅に出ました。
◆イントロ
むかしむかし、機械が空を飛び始め、剣と魔法が昔語りになった頃……。
ケダモノが住処のある“闇の森”から散策にでたときのこと。
廃墟となった聖堂で、ケダモノは少年パウロと出会いました。
絵描きに憧れるパウロは、この聖堂の名高い天井画、リュミエールの『天空の世界』を見に来たのです。
しかし、天井は先日の空襲で焼け落ちてしまっていました。少年は意気消沈。
けれどケダモノには失われたものの在り処に心あたりがありました。
人喰いのケダモノが、いったいどういう風の吹き回しなのでしょう?
ケダモノはパウロをそこまで連れて行くことにしたのです。
「ちょっと! アレはなんなの!?」
朝露も乾かないうちに、一人の女性客がロビーに怒鳴り込んできた。クレームをつけられるのは初めてではないが、あまりの剣幕にたじろいでしまった。
「ど、どうされたんですの?」
客への対応は給仕のウィドーのほうが上手なのだけれど、彼がロビーに入るのは六時半からだ。カウンターの置き時計をちらと見ると、今六時を回ったところだった。どうにかして私が彼女をなだめなければ……。
ごうんごうん、と音がする。
機械の駆動音の様に聞こえるが、人間のうなり声のようにも聞こえる。
音と一緒に、自身の身体が微かに揺れている様な気もする。ならばやはり、何かの駆動音なのだろうか…。
少年はうっすらと目を開け、、、
麗しく野に咲く花の君へ、
こんな形で手紙を書くなど、考えたこともなかった。この手紙が無事、貴君の元へ届いていると良いのだが。
さて、私とあなたとの出会いは、少々奇妙だったと言わざるを得ないだろう。覚えているだろうか?
私は忘れられそうもない。私にとってあれは、明らかな醜態だったからだ。
貴君の軍と共に戦ったカルバニアでの共同戦線。お互い、華々しい戦いぶりだったな。
貴君は、戦での私の武勇を讃えんと、私が休んでいる控えの間を訪ねてくれた。
それなのに私は……。
目蓋を上げても、そこは暗闇だった。
背中には硬く冷たい壁の感触。天井は低く、無理矢理に折り曲げた背筋が悲鳴をあげている。あなたは体育座りの体勢で酷く狭い空間に押し込められているのだった。
探索箇所:【空間全体 / 壁 / 自分自身】