皆さんはウォーゲームの数を数える時、どのようにかぞえますか? 1個、2個? マップを数えるように1枚、2枚? それともマップやルールブックやその他ユニットも含めて1セット、2セットと数えるのでしょうか。
私は1冊、2冊と数えたい派です。
勿論現在の販売システムに則り雑誌の付録としてゲームが販売されている事もあり、皆さんも「冊」を使われる方が多いのではないか、と思います。でもボックスタイプも私は「冊」と数えたい。書棚に並ぶボックスタイプのウォーゲームも平積みにしているウォーゲームも全て……。
何せウォーゲームは出版物ですからね。出版されるものはすべからく書物です。(ここ本当は微妙なのですが。)
ですから、本が好きな私がウォーゲームが出版物である、と気づいた時の幸福感は相当なものでした。自分の好きな新しい趣味が突然に、ボードゲームの皮を被った書物である事を告白したようなものです。
書物とは奥手な生き物ですから、こちらが「読む」という能動的行動を起こさないと なかなか心を開いてくれません。ウォーゲームもそうでした。未知のシステムが記されたルールブックを読み、見たことも聞いたこともない土地の地図を広げ、過去に実在した部隊を再現したユニット、を並べてゆく。それだけで非常に満足感に浸れたことを今でも思い出します。
当時の私は幸せだったと思いますが、今現在の私は今のこの時代にウォーゲームを趣味として良かった、と心から感じています。インターネット全盛の昨今、疑問に思う事や触れたこともない戦史に簡単にアクセスできるこの環境は、手に取った一冊のウォーゲームを読了しきるには余りある知識を齎してくれています。読書は未知の知識との闘いです。先人が残してくれた「辞書」という地図を頼りにページを捲り、旅を続けます。さらに広い知見を具現化したウォーゲームの「辞書」に相当するのが「インターネット」なのだ、と思います。戦史、ゲーム史、システム、ドクトリン、確率……。
話が少し飛躍しすぎているかもしれません。(笑)
こんな事を思いながら、私は書棚からウォーゲームに あの一冊、この一冊と手を伸ばします。
次は何を読もうかな、と。