私が雑誌「Tactics」に出会ったのは田舎町の玩具屋でした。
当時SNSどころかインターネットすら存在していない時代。「ウォーゲーム」という当時耳慣れない響きが非常に新鮮に感じ、何か新しいもの……に惹かれていた年代でもありました。情報を探そうにも田舎者の中学生にとって雑誌「ホビージャパン」すらなかなかお目にかかれない雑誌でしたね。
不思議なのは情報誌が普及する前に、玩具屋にAvahon Hill製のゲームが数点出回っていた事です。当時の中学生には海外のゲームはかなり高額でなかなか買える代物では無く、仕方なしにおもちゃ屋にウインドウショッピング。ビニール包装のラッピングを破かないようにゲームの表や裏を眺めまわす……そんな時期でした。
玩具屋のレジ横においてある「Tactics」を見つけることで私のこの趣味は始まったと言って良いと思います。決して安価ではありませんが、なんとか私でも親にねだれば購入できる価格の日本製のゲームが存在することに驚きつつ、多いに喜んだことでした。
Tactics創刊号の表紙を捲るとその裏表紙にバルジ大作戦の広告がモノクロで載っています。当時、私と同じようにこの趣味に出会った皆さんは覚えていますか?
この広告を見て、すっかり騙されました。……なにが? そりゃ2ターンで”サン・ヴィット”攻略?! の煽り文です。以来40年。2ターンでサン・ヴィットを攻略できたことは一度たりともありません。私がヘボなだけって証拠でもありますが。(笑)
創刊号には意欲的な記事が掲載されていましたね。レベルが高すぎて、私の理解が追い付かなかったのも、良い思い出の一つです。
特にスコードリーダーのプレイ記事は、高度な解説に目が回りますが、ようやくウォーゲームという趣味に辿り付いた感じがしたものです。
こういうのもありました。なんだか、手前に地球儀と水割り?でしょうか。夜更かししてる感が強くて。堪りません。
大人大人した雰囲気に憧れましたね。
バルジ大作戦の考察をやっていて、ふとTactics引っ張り出して、この広告を眺めてしまいました。