人形設計図
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▼開演▼
ごうんごうん、と音がする。
機械の駆動音の様に聞こえるが、人間のうなり声のようにも聞こえる。
音と一緒に、自身の身体が微かに揺れている様な気もする。ならばやはり、何かの駆動音なのだろうか…。
少年はうっすらと目を開け、、、
リゲル:最初に感じたのは、箱の中に閉じ込められているような閉塞感。
一畳ほどのスペースに、自分を含め三人の少年が、床にそのまま座っている。
この縦長の”ボックス”は、自分たちを乗せて、上昇しているらしい。金網のような蛇腹の扉が見える。その外で、コンクリートの壁がかなりの早さで、下へ下へと通り過ぎている。
「……ここはどこ?あなたたちは?」
アトス:「ようやく最後の坊やがお目覚めだな」
燃えるような赤毛の少年――見たところ、彼が一番年上の様だ――が立て膝に顎を乗せて、にこっと微笑んだ。
崇臣:「今のところ、ここがどこかは、俺たちにも分からない」
キャップ帽を目深にかぶった少年が、確認するようにあたりを見渡し、申し訳ないけど、と付け足す。
相変わらず、”箱”はごうんごうん、と音を立てて上昇を続けている。しばらく止まる気配は無かった。
崇臣:「それぞれ状況を確認するためにも、自己紹介をしないかい?」
アトス:「賛成だ」
リゲル:「おっけー、良いよ」
崇臣:「……じゃあ最初に目を覚ました俺からだ」
帽子の少年は、しばらくの間黙って、誰かが最初の口火を切ってくれるのを待っていたが、それぞれが様子見に徹したので、仕方なく口を開いた。
「俺の名前は小野谷崇臣。ここに来るまでの記憶はハッキリしな。……それは君たちも似たようなものだろうけど。この箱は多分、昇降機じゃないかと思う」
”昇降機”は少しの揺れを伴って、未だに上昇を続けていた。
アトス:「次に目を覚ましたのは俺だ」
続いて、立て膝に顎を乗せて様子を見ていた少年――年の頃は青年と言った方が良いかもしれない――が口を開いた。
「アトス・ラ・フェール。何でこんなところに居るのか知らないが、戦場に出ていた記憶はあるぞ。……あんたたちと戦うようなことにならなければいいがね」
リゲル:「じゃあ、僕が最後か」
赤毛の青年――アトスの、少し剣呑な発言を受けて、最後に目を覚ました少年が続けた。
「リゲル・ウェザーコック。多分、歳も一番下だ。同じくこんな場所に来た記憶は無いけど、海の近くに住んでた気はする」
全員が持てる情報を出し尽くしたが、昇降機はまだ上昇を続けていた。
▼未練取得▼
リゲル
崇臣への未練姉妹への未練表(2)
【独占】[発狂:独占衝動]戦闘開始時と終了時に1つずつ、対象はパーツを選んで損傷する。
アトスへの未練姉妹への未練表(10)
【信頼】[発狂:疑心暗鬼]あなた以外の全ての姉妹の最大行動値が減少する(-1)
崇臣
リゲルへの未練姉妹への未練表(7)
【友情】[発狂:共鳴依存]セッション終了時、対象にあなたよりも多く損傷したパーツがある際、あなたは損傷パーツ数が対象と同じになるまで、パーツを損傷させる。
アトスへの未練姉妹への未練表(3)
【依存】[発狂:幼児退行]最大行動値が減少する(-2)
アトス
リゲルへの未練姉妹への未練表(6)
【対抗】[発狂:過剰競争]戦闘開始時と終了時に1つずつ、あなたは任意の未練に狂気点を追加で得る。
崇臣への未練姉妹への未練表(5)
【恋心】[発狂:自傷行動]戦闘開始時と終了時に1つずつ、あなたはパーツを選んで損傷する。
崇臣:「俺たちにできることは無くなったけど、この昇降機が停止しないことには、何もできないな……」
崇臣がため息をつき、それぞれの顔を見渡した時、昇降機の上昇スピードが微かに緩やかになった。
チーン、という音がして、昇降機は停止した。
鉄格子のような蛇腹扉が、がしゃん、と自動的に開いた。
昇降機の中には、黄みがかった豆電球がともっていたが、扉の先に続く廊下にも、同じような明かりが見て取れる。
アトス:「止まったな」
リゲル:「止まったけど、降りた方が良いのかな?」
崇臣:「どうだろう。この機械自体は、もう動きそうに無いけど……」
と言っている間に、アトスが昇降機を降りてしまった。仕方なく二人も後に続く。
廊下の道幅は広かった。
コンクリートが打ちっぱなしで、宙寒い風景ではあったが。
今し方自分たちの出てきた昇降機の隣に、同じような機械が設置されていた。
アトス:「ここって、地上の建物っていうより、地下、って感じだよな。じゃあ、この隣のヤツに乗れば、もっと上までいけるかね?」
リゲル:「乗ってみようか?」
アトスの言葉に、リゲルが格子扉の取っ手を引く。蛇腹扉は簡単に開いた。
中は今乗ってきたものとほとんど同じだったが、一つだけ違うものがあった。
むき出しの操作盤が、豆電球の明かりに照らされていた。
操作盤には、鍵の様なものを差し込む穴と、何かの文字が見える。
▼行動判定▼
修正値+1
リゲル:nc(NC)>[9]>9[9]>成功
アトス:nc(NC)>[6]>6[6]>成功
崇臣:nc(NC)>[7]>7[7]>成功
崇臣:「ここ、何か書いてある」
崇臣も、二人に続いて操作盤を眺め、書いてある文字を読み上げた。
『勝者にのみ、与えます』
「……なんのことだろう?」
アトス:アトスは、しらない、と肩をすくめた。
リゲル:「まさかとは思うけど、この三人で戦えなんて言わないよね?」
崇臣:「悪い冗談はやめてよ。そんなことになったら、俺に勝ち目が無いじゃない」
アトス:「はは、それは違いない」
リゲル:「じゃあ、僕とアトスだったらどっちが勝つと思う?」
崇臣:「アトス」
リゲル:「即答だね」
崇臣:「持っている武器が違うもの」
アトス:「なんにせよ、なにか鍵みたいなものを見つけないと先には進めんらしい。他を探索しよう」
▼対話判定▼
リゲル:崇臣との対話判定[5]>失敗 アトスとの対話判定[3]>失敗
崇臣:リゲルとの対話判定[5]>失敗 アトスとの対話判定[6]>成功
アトス:リゲルとの対話判定[6]>成功 崇臣との対話判定[5]>失敗
[崇臣]アトス【依存】:3→2
[アトス]リゲル【対抗】:3→2
▼アドベンチャーカルマ『勝利する』▼
三人は、コンクリートの冷たい廊下を歩き始めた。
しばらく進むと、突き当たりに大きな鉄扉があるのが見えてきた。それと同じく、その手前の右手に木製の瀟洒な扉があった。
木製の扉には、メモ書きのようなものが貼り付けてある。
リゲル:「また何か書いてあるよ」
リゲルがメモを取り上げ、後から来た二人もそれを覗き込む。
▼行動判定▼
修正値+2
リゲル:[3]>失敗
アトス:[3]>失敗
崇臣:[9]>成功
崇臣:『いらっしゃいませ、役者様。今日この日のために集められた演者様。
このお部屋は、あなた様方の控え室。
お紅茶をお入れしました。ビスケットをご用意しました。
どうぞ、開演の刻限まで、今しばらくこのお部屋でおくつろぎください』
崇臣は他の二人にも聞こえるように、メモ書きを読み上げた。
「……役者様?」
アトス:「分からんが、とりあえず入ってみよう」
アトスが木製の扉に手を掛け、ドアを開ける。
隙間が空いただけで、ふわりと暖かい紅茶の香りが漂った。
”控え室”は廊下よりも明るかった。天井の照明が大きい。
座り心地の良さそうなソファーと、武器が並べられた事務机。
紅茶とビスケットが並べられたローテーブル、テレビ……。
奇妙な部分は多々あったが、それでもくつろげそうな部屋であることは確かだった。
リゲル:「……危険はなさそうだね?」
リゲルは、しばらくきょろきょろと見渡したあと、遠慮がちにソファーに腰掛けた。
崇臣:「今のところはね」
崇臣もそれに併せてソファーに座る。
紅茶が入ったポットには、布でできたカバーが掛けられており、まだ微かに暖かかった。
アトス:「このテレビって、ちゃんとつくのか?」
アトスも二人と同じくソファーに座りながら、テーブルに置いてあったリモコンのスイッチを入れる。
かくして、テレビはノイズとともに不思議な映像を映し出した。
どこかの街の凱旋式の様子が、ニュースか何かで中継されている。
街路を埋め尽くす人、その中をゆっくりと流しているいくつかの戦車。
『先の戦で、華々しく戦場を駆けたこの国の兵士達。彼らなくして、この国の勝利は無かったでしょう。彼らはこれより女王陛下へ謁見し、その武勇をたたえ表彰されます。××ニュースでは、その模様を引き続き中継します。一端CMです』
キャスターの言葉に画面が途切れる直前、カメラは、パレードの中程を誇らしげに歩く、赤毛の青年を写した。
▼狂気判定▼
アトスのみ 修正値+1
アトス:狂気判定[6]>成功
記憶のカケラ【血の宴】獲得
金臭い真っ赤な血の池で、あなたは一人佇んでいた。周囲に飛び散る人の部品は、誰のものだろう。誰がこんなことをしたのだろう。ひょっとして……
アトスは、リモコンで局を変えたが、後には砂嵐ばかりで、何も映っていなかった。
今のは、録画された映像だったのだろうか?
リゲル:「今の、アトス?」
アトス:「多分な」
リゲル:「立派な兵隊さんだったんだね」
アトス:「そうだな」
肯定的な言葉を返しながら内心では、それはどうだろう、と自分自身が疑問を抱いていた。
おそらくアトスはあの後、自分が仕えていたはずの人間を、”皆殺し”にした。
崇臣:二人のやりとりを横目に、備え付けのカップで人数分紅茶を注ぐ。
ポットの横には、硝子容器に入ったビスケットが用意してあった。小さな生地の上にチョコレートで文字が書いてある。
『Eatme』
「開演の刻限まで、って一体いつまでここに居るんだろう」
リゲル:「ビスケットが無くなるまで?」
アトス:「紅茶が冷めるまでとかは?」
三人はおのおの、紅茶とビスケットを口にしたが、今まで飲食したどの紅茶、どの菓子とも違う味がした。食べられるものではある様だが、全く食べたことの無い味と食感だった。
紅茶は良い香りだったが、一体何の香りなのか分からないし、ビスケットは少しもそもそしていて、小麦粉を使ったものではなさそうだった。
▼対話判定▼
リゲル:崇臣との対話判定[10]>成功 アトスとの対話判定[8]>成功
崇臣:リゲルとの対話判定[4]>失敗 アトスとの対話判定[1]>大失敗
対話判定大失敗 強制未練変更 未練表(7)>
【友情】[発狂:共鳴依存]セッション終了時、対象にあなたよりも多く損傷したパーツがある際、あなたは損傷パーツ数が対象と同じになるまで、パーツを損傷させる。
アトスへの未練 依存→友情
アトス:リゲルとの対話判定[4]>失敗 崇臣との対話判定[8]>成功
[リゲル]崇臣【独占】:3→2
[リゲル]アトス【信頼】:3→2
[アトス]崇臣【恋心】:3→2
しばらくの談笑の後、木製の扉の外で、がちゃり、と少し大きな金属音がした。
アトス:「今の音、聞いたか?」
崇臣:「うん。何の音だろう」
リゲル:「外の鉄扉の鍵が開いた音じゃないかな?見に行ってみる?」
三人は、誰からとも無くソファーを立ち、”控え室”を後にした。
再度廊下に出ると、鉄扉を眺めた。廊下の幅いっぱいある大きな扉だ。とうぜん、上背も高い。
リゲル:「変わった感じは見えないね?」
アトス:「さっきは扉を開けようともしなかったからな」
アトスが、今度はどうだ、と扉に手を掛けて押した。ずず、と扉が開く。
崇臣:「不用意に開けて大丈夫?今のところ危険は無いけど、気をつけてね」
鉄扉を開けるとそこは、大きなホール、だった。
円形のグラウンドの上、すり鉢状の観客席が設置され、ブリキで出来た機械生命体のようなものが、よりあう様に座っている。
いわば、地下の闘技場、のようだ。
天井付近には、沢山のカメラと、スピーカーが設置されている。ここでのドール達は明らかに、”見世物”だった。
生きた人間とも違う、自分たちのような者とも違う。ブリキの人形のような無数の生命体。それに眺められ、観察されている。
ドール達は奇妙な居心地の悪さを感じた。
▼狂気判定▼
リゲル:狂気判定[6]>成功
崇臣:狂気判定[7]>成功
アトス:狂気判定[1]>大失敗 【こぶし】損傷
自分たちを見下ろす、あの奇怪な生命体。自分が連れている小さなアンデッドも似たような物だが、それとは全く違う。
奇異の視線に敵意を向ける。
拳を握りすぎて、指がひしゃげた。痛くは無かった。
[アトス]腕:6→5 リゲルへの【対抗】:2→3
リゲル:「……すごいね。アレは何だろう」
崇臣:「分からない。…アトスは大丈夫か?」
アトス:「どうだろうな。ちょっと……イラっときて」
リゲル:「崇臣は平気そうな顔してるけど、大丈夫?」
崇臣:「うん。…………慣れてる、気がする…」
何故だろう。沢山の人の眼に晒されるのは慣れている。特に、奇異な物を眺め観察するような視線には。
記憶のカケラ【開発訓練】取得
超能力を開発するためとして、あなたは様々な訓練を受けさせられた。
白衣を着た沢山の大人達が、常に自分を見ている。
「この箱の中には何が入っているかな?」「隣の部屋にいる子の頭の中に、そのイメージを送るんだ」「できるね?」
リゲル:「……顔色が悪いけど、本当に大丈夫?」
崇臣:「なんでもない」
崇臣が帽子のつばを下げ、さらに顔を隠した直後、スピーカーから軽快な音楽が流れ出し、客席のざわつきが一層高まった。
見れば、自分たちが出てきた扉の向かい側、同じような鉄扉があり、その錠前がひとりでに、がしゃり、と落ちたのだった。
扉が開き、これまた奇妙な姿形をした生き物――生きているとは到底思えないが――がグラウンドに躍り出る。
扉を開けたのは、ヒトガタの何か…服はぼろぼろで肉体は腐り落ち、無数のゾンビのようだった。その一軍に続いて、四つ足の犬のような何かが這い出る。
奇妙な一団はそれだけで終わりでは無かった。
人体のパーツや機械をつなぎ合わせた、身長六メートルはあろうかという、巨大なアンデッドが一体、入場パレードの最後を飾った。
対戦者入場が終わり、音楽も鳴り止むと、ギャラリーは、しん、と静まりかえった。
「勝者にのみ、与えます」
音割れの激しい音声が、スピーカーから流れた。
リゲル:「…何が始まるの?」
崇臣:「アンデッドの壊し合い?」
アトス:「じゃあ、《アンデッドシップ》(死者らしさ)にのっとり、受けて立とう」
▼対話判定▼
リゲルはカケラ上限のため、アトスと崇臣のみ。
戦闘前最後のため、修正値+1
崇臣:リゲルとの対話判定[2]>失敗 アトスとの対話判定[5]>失敗
アトス:リゲルとの対話判定[5]>失敗 崇臣との対話判定[9]>成功
[アトス]崇臣【恋心】:2→1
▼戦闘開始▼
▼配置
奈落
ゴライアス
地獄
ソルジャー×15
煉獄
ハウンドA ハウンドB ハウンドC ゾンビ×15
リゲル 崇臣 アトス
花園
楽園
▼勝利条件
『敵を全滅させる』
▼カルマ
なし
アトス:「それで、具体的にはどうする?」
崇臣:「一番やる気なのにノープランだったのか」
リゲル:「やっかいなのは、リーチがある銃持ちと、あのデカブツかな。この二つが片付けばなんとななるんじゃない?」
崇臣:「後方の兵士達はあんまり脅威じゃなさそう。武器の威力もたかが知れてるから。でも、見たところあの巨人は手足が長いし、一歩踏み込んできただけでここまで攻撃が届く。リゲルもアトスも、遠距離武器では無いから、もう少し近づいてもらわないと厳しいかもね」
リゲル:「うーん。背中から押したり、こっちに引っ張ったりできないの?」
崇臣:「……あの大きさはちょっと…。アトスなら放り投げられるかも」
崇臣の発言を受けて、リゲルとアトスは、きょとん、と顔を見合わせた。
崇臣:「言っといてなんだけど冗談だy」
アトス:「じゃあそれでいこう!」
崇臣:「え?」
リゲル:「それがいいかもね。アトスが跳んでいって、兵士達とデカブツを片付ける、僕はこっちで妨害と雑魚の相手。任せて」
崇臣:「ちょ、ちょっとまって、本当にやるの?出来そうってだけで、実際にはやったこと無いんだよ?」
アトス:「崇臣、お前が出来ると言うならそれでいい」
崇臣:「……。わかった。それにしても、無茶するなぁ…」
▼第一ターン開始▼
[カウントマーカー]現行カウント:20→12
アトス:【芝刈り機】+【死神】使用 標的:ハウンドA [5]+1>6[6]>成功
連撃 1回目 標的:ハウンドB [8]+1>9[9]>成功
連撃 2回目 標的:ハウンドC [8]+1>9[9]>成功
ハウンドA,B,C:【はらわた】【しっぽ】【強化脊髄】損壊
[ハウンドA,B,C]残存パーツ数:5→2
[アトス]行動値:12→9
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]せぼね貯金:0→1 行動値:12→11
[カウントマーカー]現行カウント:12→11
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]せぼね貯金:1→2 行動値:12→10
[カウントマーカー]現行カウント:11→10
リゲル:【つめたいひかり】使用 ホラー・レギオンの行う自分以外への攻撃判定-1
[リゲル]行動値:10→9
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]せぼね貯金:2→3 行動値:10→9
[カウントマーカー]現行カウント:10→9
ハウンドA:【セイバートゥース】使用 標的:アトス(つめたいひかり [1]-1>0[0]>大失敗
【けもあし】【セイバートゥース】損壊
完全解体 [ハウンドA]残存パーツ数:1→0
ハウンドB:【セイバートゥース】使用 標的:崇臣 (つめたいひかり [10]-1>9[9]>成功>腕
崇臣:スキル【運命歪曲】使用 狂気点+1 ハウンドBの判定自動失敗
[崇臣]アトス【友情】:2→3
[ハウンドB]行動値:9→7
ハウンドC:【セイバートゥース】使用 標的:アトス(つめたいひかり [2]-1>1[1]>大失敗
【けもあし】【セイバートゥース】損壊
完全解体 [ハウンドC]残存パーツ数:2→0
ゴライアス:【ほね】使用 地獄へ移動
[ゴライアス]行動値:10→7
アトス:「崇臣、今だ!」
崇臣:「…!」
崇臣:スキル【盤上の駒】使用 アトスを地獄へ移動 【せぼね】貯金使用 コスト0
ゾンビ:【むらがる】使用 アトスへ移動妨害1
アトス:オートスキル【冥王】発動 レギオンの移動妨害無効
「邪魔だ」
崇臣の不可視の力で軽く浮遊し、空中で軽やかに踊るように、有象無象が伸ばす手を躱していく。
ゾンビ達の腕は空をかき、その衣服さえ捕まえることは出来なかった。
そして、アトスは巨人の足下に転がり落ちた。
リゲル:「初フライトの感想はどう?」
アトス:「悪くない」
リゲル:「いいなぁ。ねぇねぇ、僕も飛ばしてー!」
崇臣:「えー…いいけど、今は忙しいから。また今度ね」
[崇臣]せぼね貯金:3→1
[アトス]行動値:9→7
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]行動値:9→8 せぼね貯金:1→2
リゲル:【名刀】使用 標的:ゾンビ [2]+1>3[3]>失敗
[リゲル]行動値:9→7
[カウントマーカー]現行カウント:9→8
ソルジャー:【一斉射撃】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [8]-1>7[7]>成功>脚
崇臣:【拒む意志】使用 防御1
【せぼね】貯金使用 コスト0 【ほね】損壊
[崇臣]脚:4→3 せぼね貯金:2→0
ソルジャー:連撃 1回目 標的:アトス(つめたいひかり [5]-1>4[4]>失敗
[ソルジャー]行動値:8→5
ゾンビ:【ひきさく】使用 標的:リゲル 4[4]>失敗
[ゾンビ]行動値:8→6
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]行動値:8→7 せぼね貯金:0→1
[カウントマーカー]現行カウント:8→7
ハウンドB:【セイバートゥース】使用 標的:リゲル 9[9]>成功>腕
リゲル:オートスキル【頑丈】発動 防御1 【合金トランク】使用 防御1 ダメージ0
[ハウンドB]行動値:7→5
ゴライアス:【怪物の手】使用 標的:アトス(つめたいひかり [7]-1>6[6]>成功
崇臣:【助言】使用 妨害1 ゴライアスの判定値5 失敗
[ゴライアス]行動値:7→4
アトス:【芝刈り機】+【死神】使用 標的:ゴライアス [5]+1>6[6]>成功
連撃 1回目 標的:ゴライアス [9]+1>10[10]>成功
【有刺鉄線】使用 ダメージ+1
連撃 2回目 標的:ゴライアス [3]+1>4[4]>失敗
スキル【死人の流儀】使用 【はらわた】損傷 支援2 判定値6 成功
ゴライアス:【超強化筋肉】使用 防御2
【はらわた】【はらわた】【はらわた】【ほね】【かた】【強化筋肉】【長い脚】【巨体】損傷
[ゴライアス]残存パーツ数:15→14→10→7
[アトス]行動値:7→4 胴:4→3
巨体の上を、赤い炎が駆け下りるようにして切り刻んだ。長い赤毛が血糊とともになびく。振り落とされそうになり、【はらわた】を巨人の首に引っかけ手綱を取るように体勢を立て直した。
(片輪車だ…)
アトスの戦いぶりを眺め、崇臣は記憶の片隅にある”妖怪”を思い出す。
赤毛の勇士が地面に足を着ける頃には、”それ”はもはや巨人とは呼べなくなっていた。
崇臣:「すごい…」
リゲル:「僕らも続けるかな?」
リゲル:【名刀】使用 標的:ゾンビ [7]+1>8[8]>成功
[ゾンビ]残存数:15→11
[リゲル]行動値:7→5
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]行動値:7→6 せぼね貯金:1→2
[カウントマーカー]現行カウント:7→6
ゾンビ:【ひきさく】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [5]-1>4[4]>失敗
[ゾンビ]行動値:6→4
崇臣:【盤上の駒】使用 ソルジャーを煉獄へ移動+行動値2減少 【せぼね】貯金使用 コスト0
[ソルジャー]行動値:5→3
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]せぼね貯金:2→1 行動値:6→5
[カウントマーカー]現行カウント:6→5
ハウンドB:【セイバートゥース】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [8]-1>7[7]>成功>脚
リゲル:【庇う】使用 オートスキル【頑丈】発動 防御1 【ほね】損壊
[リゲル]脚:3→2
[ハウンドB]行動値:5→3
リゲル:【名刀】使用 標的:ゾンビ [3]+1>4[4]>失敗
リゲル:「やっぱりアトスのようには行かないなぁ…」
[リゲル]行動値:5→3
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]行動値:5→4 せぼね貯金:1→2
[カウントマーカー]現行カウント:5→4
ゾンビ:【ひきさく】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [2]-1>1[1]>大失敗
[ゾンビ]残存数:11→10 行動値:4→2
ゴライアス:【怪物の手】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [4]-1>3[3]>失敗
[ゴライアス]行動値:4→1
アトス:【芝刈り機】+【死神】使用 標的:ゴライアス [6]+1>7[7]>成功
連撃 1回目 標的:ゴライアス [6]+1>7[7]>成功
連撃 2回目 標的:ゴライアス [3]+1>4[4]>失敗
スキル【修羅】発動 狂気点+1 支援3 判定値7 成功
[アトス]崇臣【恋心】:1→2
ゴライアス:【長い腕】【スパイク】【感覚制御マスク】【アドレナリン】【リフレックス】【のうみそ】【怪物の手】損壊 完全解体
[ゴライアス]残存パーツ数:7→4→1→0
[アトス]行動値:4→1
崇臣:【盤上の駒】使用 ゾンビを地獄へ移動+行動値2減少 【せぼね】貯金使用 コスト0
[ゾンビ]行動値:2→0
[崇臣]せぼね貯金:2→0
崇臣:【せぼね】待機
[崇臣]せぼね貯金:0→1 行動値:4→3
[カウントマーカー]現行カウント:4→3
ハウンドB:【セイバートゥース】使用 標的:崇臣(つめたいひかり [6]-1>5[5]>失敗
[ハウンドB]行動値:3→1
ソルジャー:【一斉射撃】使用 標的:アトス(つめたいひかり [3]-1>2[2]>失敗
崇臣:【あし】使用 妨害1 ソルジャーの判定値1 大失敗 【せぼね】貯金使用 コスト0
[ソルジャー]残存数:15→13 行動値:3→0
[崇臣]せぼね貯金:1→0
リゲル:【名刀】使用 標的:ハウンドB [2]+1>3[3]>失敗
[リゲル]行動値:3→1
崇臣:【盤上の駒】ハウンドBを花園へ移動+行動値2減少
[ハウンドB]行動値:1→-1
[崇臣]行動値:3→1
[カウントマーカー]現行カウント:3→2→1
アトス:【芝刈り機】+【死神】使用 標的:ゾンビ [6]+1>7[7]>成功
連撃 1回目 標的:ゾンビ [4]+1>5[5]>失敗
【うで】使用 支援1 判定値6 成功
連撃 2回目 標的:ゾンビ [9]+1>10[10]>成功
[ゾンビ]残存数:10→7→4→1
[アトス]行動値:1→-3
リゲル:【名刀】使用 標的:ソルジャー [10]+1>11[11]>大成功>(追加ダメージ1)
[ソルジャー]残存数:13→8
[リゲル]行動値:1→-1
崇臣:【盤上の駒】使用 ソルジャーを地獄へ移動+行動値2減少
[ソルジャー]行動値:0→-2
[崇臣]行動値:1→-1
[カウントマーカー]現行カウント:1→0
▼第一ターン終了▼
使用マニューバのリセット マニューバ効果終了 行動値回復 狂気点+1
[アトス]崇臣【恋心】:2→3
[崇臣]リゲル【友情】:2→3
[リゲル]崇臣への【独占】:3→4 崇臣への【独占】発狂
[カウントマーカー]現行カウント:0→20
[アトス]行動値:-3→9
[崇臣]行動値:-1→11
[リゲル]行動値:-1→9
[ハウンドB]行動値:-1→5
[ゾンビ]行動値:0→8
[ソルジャー]行動値:-2→6
▼配置
奈落
地獄
ソルジャー×8 ゾンビ×1
煉獄
リゲル 崇臣 アトス
花園
ハウンドB
楽園
▼第二ターン開始▼
[カウントマーカー]現行カウント:20→11
リゲル:「ねぇ、崇臣!今度は僕を飛ばして!約束でしょ!」
崇臣:「え?ええっと、そ、そうだね…?」
崇臣:【盤上の駒】使用 ハウンドBを煉獄へ移動+行動値2減少
[崇臣]行動値:11→9
[ハウンドB]行動値:5→3
[カウントマーカー]現行カウント:11→10
リゲル:【つめたいひかり】使用 ホラー・レギオンの行う自分以外への攻撃判定-1
[リゲル]行動値:9→8
[カウントマーカー]現行カウント:10→9
アトス:【芝刈り機】+【死神】使用 標的:ゾンビ [5]+1>6[6]>成功
連撃 1回目 標的:ソルジャー [4]+1>5[5]>失敗
【死人の流儀】使用 【ほね】損壊 支援2 判定値7 成功
連撃 2回目 標的:ソルジャー [7]+1>8[8]>成功
[ゾンビ]残存数:1→-2 完全解体
[ソルジャー]残存数:8→5→2
[アトス]行動値:9→6 脚:3→2
リゲル:【名刀】使用 標的:ハウンドB [7]+1>8[8]>成功
ハウンドB:【セイバートゥース】【けもあし】損傷
完全解体
[ハウンドB]残存パーツ数:2→-2
[リゲル]行動値:8→6
リゲル:「ねぇー!いつ飛ばしてくれる?今?」
崇臣:「はいはい、いまいま」
リゲル:「やったー!」
崇臣:【盤上の駒】使用 リゲルを地獄へ移動+行動値2減少
[リゲル]行動値:6→4
[崇臣]行動値:9→7
[カウントマーカー]現行カウント:9→8→7
崇臣:【ほね】使用 地獄へ移動
[崇臣]行動値:7→4
[カウントマーカー]現行カウント:7→6
ソルジャー:【一斉射撃】使用 標的:アトス(つめたいひかり [8]-1>7[7]>成功
崇臣:【助言】使用 妨害1
アトス:オートスキル【冥王】発動 レギオンの攻撃判定は判定値7以上で無ければダメージを与えない。
[ソルジャー]行動値:6→3
地獄を蹂躙していた【冥王】は、合流した二人を振り返り、おう、と手を上げた。
雑兵はトリガーに指を掛け、命中した、と確信した。しかし、崇臣の「あ、」という短い声で、アトスは全てを理解し、さっと身をかわしていた。
そして、【芝刈り機】のエンジンは再度うなりを上げ、、、
アトス:芝刈り機+死神 [2]+1>3[3]>失敗
リゲル:【あるびの】【うで】使用 支援2 判定値5
「はーい、にげなーい」
崇臣:【うで】使用 支援1 判定値6
アトス:【うで】使用 支援1 判定値7 【有刺鉄線】使用 ダメージ+1
[ソルジャー]残存数:2→-2 完全解体
▼戦闘終了▼
無事な【たからもの】の数だけ狂気点を減少
[アトス]たからもの:3→2
[崇臣]たからもの:3→2
[リゲル]たからもの:3→2
崇臣:「二人とも、修復パーツは足りてる?」
アトス:「問題ない」
リゲル:「たかおみー、手伝ってー。【ほね】が上手くくっつかない…」
リゲルは口をとがらせて甘えた声を上げた。
崇臣:「……わかったわかった。つけてあげるから、そこ座って。――人にやらせといて、足ぱたぱたさせないよ」
崇臣が部品を持って近づくと、地べたに座ったリゲルが、ぽす、と頭をもたせかけてくる。
「疲れた…?」
リゲル:「……ううん」
崇臣:「どうしたの?」
リゲル:「…………たかおみ、お兄ちゃんみたいでいいなぁ…」
崇臣:「…君、甘えてるんだ」
リゲル:「うん」
崇臣:「仕方ないなぁ…」
苦笑と一緒にため息を吐いて隣に座り、彼の壊れた足を治してやる。
▼対話判定▼
リゲル:崇臣との対話判定(NC+1)>[7]+1>8[8]>成功
崇臣:リゲルとの対話判定(NC)>[9]>9[9]>成功
[リゲル]崇臣への【独占】:4→3
[崇臣]リゲル【友情】:3→2
[アトス]脚:2→3 胴:3→4 腕:5→6
[崇臣]脚:3→4
[リゲル]脚:2→3
アトスが使えるパーツを探して、粘菌と腐肉をかき分けていると、不意に何か金属の感触が手に触れた。
つかみ出してみれば、それは鍵だった。
銀色のタグが、赤黒く粘ついた液体をしたたらせて、鈍く光っている。
タグには文字が書いてあった。
『勝者にのみ、与えます』
アトス:「崇臣、コレはお前に渡しておく」
崇臣:「俺でいいの?」
アトス:「多分、三人の中でリーダーを決めるならお前だろう。俺は戦うことしか考えてないし、リゲルは少し幼い」
崇臣:「リーダーとかはよく分からないけど…とりあえず預かっておくよ」
かくして、勝者はコロシアムを後にする。
三人は、元の廊下へ戻った。コンクリート敷きの床に、点々と跡を残して。
アトス:「とにかく、これであの昇降機が動かせるんだろう」
リゲル:「そうだね。――ねぇ、まだあの紅茶があった部屋には入れるかな?」
リゲルは、出来れば一休みしよう、と木製のドアに手を掛けたが、ノブが回らなかった。鍵がかかっている。
「あれ?」
アトス:「はは、そううまい話はないか」
崇臣:「……」
アトス:「崇臣、どうかしたのか?」
崇臣:「……今の試合、八百長じゃない限り、向こうの異形の物達が勝つ可能性もあったんだよね」
リゲル:「そうだね?」
アトス:「俺たちが勝ったがな」
崇臣:「『勝者にのみ、与えます』この鍵は彼らの身体の中から出てきた。つまり…」
リゲル:「…どういうこと?」
崇臣:「……俺たちの身体の中にも、鍵が埋め込まれている、ってことにならない?」
試合というものは、同じ条件下で行われてしかるべきだ。彼らが試合に勝った場合も、自分たちの肉片をかき分けて、鍵を獲得するんだろうか。
リゲル:「……」
アトス:「……」
崇臣:「……ごめんね、忘れて」
▼対話判定▼
リゲル:崇臣との対話判定[6]>成功 アトスとの対話判定[2]>失敗
崇臣:リゲルとの対話判定[7]>成功 アトスとの対話判定[9]>成功
アトス:リゲルとの対話判定[2]>失敗 崇臣との対話判定[9]>成功
[崇臣]リゲルへの【友情】:2→1 アトスへの【友情】:3→2
[リゲル]崇臣への【独占】:3→2
[アトス]崇臣への【恋心】:3→2
リゲルは、一度だけコロシアムへ続く鉄扉を振り返った。
ドアは開け放たれたまま、歓声はとっくに止んでいる。元がなんだったのかすら分からない肉塊が、広いグラウンドの中央にうち捨てられている。
▼狂気判定▼
リゲルのみ 補正値+1
リゲル:[2]>失敗 崇臣への【独占】:2→3
崇臣:「リゲル? どうしたの、行こう」
記憶のカケラ【姉】獲得
『どうしたの?行くよ』
いつもそう言って手を差し伸べてくれた。
あなたには、優しい姉がいた。いつも甘えていた。憧れていた。あなたにとって彼女は誰よりも大切な人。理想の人。そんな彼女の名前も顔も思い出せない。きっと会えば思い出せるのに……。
リゲルはゆっくりと瞬きをした。
「うん、今行く」
来たときと同じように、コンクリートがむき出しの廊下を歩いて、昇降機の前まで戻ってきた。
操作盤の鍵穴に、鍵を差し込むとぴたりとあった。エンジンを掛けるように回す。
低く唸るような、ぎゅいーー、という音がして操作盤に明かりがついた。
崇臣:「全員乗ったね?」
リゲル:「ドアしまりまーす」
全員が乗り込んだのを確認してから、蛇腹扉を閉める。
アトス:「上昇開始だ、船長」
崇臣:「船長? 俺のこと?」
アトス:「お前は一番頭が良いからな」
崇臣:そうかな? とだけ応えて、崇臣は操作盤のボタンを押す。
ごうんごうん、と音がする。
人のうなり声のような音を立てて、昇降機は登り始める。三人が目覚めた時と同じように。
果たして、彼らはどこから来て、どこへ運ばれてゆくのだろうか……。
それは、ネクロマンサーのみぞ知る。
その部屋は薄暗かった。
四台のモニターの光が、色つき眼鏡を掛けた彼の顔を、うっすらと照らしていた。
モニターの画面には、三人のドールが戦っている様子が、それぞれ違う角度から写されている。
???:「……いらっしゃいませ、役者様」
▼ネクロニカ『いらっしゃいませ、役者様』終了▼
戦闘寵愛点9
カルマ寵愛点4
合計寵愛点13